ドジっ子誘拐犯と冷静な被害者 4
水は普通の水らしい。喉が潤うだけだ。
「で?俺を誘拐した目的...俺を見たいだっけ。」
「は、はい...」
「じゃあ帰って良い?」
俺は不機嫌そうに話す。不機嫌なのは当たり前だ、急につれてこられて見たかっただけなんて...
「そ、その...け、研究」
「...はぁ?」
研究なんて聞いてない。今すぐ帰ってこの女を警察に突き出したいのだが...
「...研究?それって絶対なの?」
「え、えぇ...」
「研究内容は?」
「え、えっと...」
女性は近くの紙の束を持ち上げて捲る。ジーッと見て文字を淡々と読み上げた。
「貴方の監視と薬の実験台...」
「実験台?」
俺はどこかの誰かさんのために自分の身を差し出さなければいけないのか?死ぬかもしれないのに?
「嫌なんだけど」
「あ、大丈夫です...その...薬は私が先に打って危険じゃないか確認してるので...」
「俺がやる意味ある?」
「他の人にもしっかり薬の効き目があるかとか...」
「へぇ...面倒くさいね」
「で、ですね...」
どれくらいの期間、実験台として扱われるのだろうか。...考えただけでゾッとした。
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