蝶々が舞う＃6深い絆

第六話　深い絆

炭治郎　「踏みつけないでください！！！」

義勇　「それは鬼だ。」

ヒュン！！ザッ！！

しのぶ　「あらあら、冨岡さん。なぜ鬼を庇うんですか？そんなんだからみんなに嫌われるんですよ？」

義勇　「俺は嫌われてない。」

またかよ、この会話。

しのぶ　「はいはい。そんなことより坊や、その子は鬼ですよ。今すぐ離しなさい。」

炭治郎　「禰󠄀豆子は！！鬼ですけど…。俺の妹なんです！！」

しのぶ　「そうなんですか…。かわいそうに…。では、優しい毒で殺してあげましょうね(^-^)」

炭治郎　「…！！」

義勇　「炭治郎、逃げろ。禰󠄀豆子を連れて逃げろ。動けなくても動け。」

炭治郎　「ありがとうございます！」

待てこの野郎。何逃してあげてるのよ冨岡さんは。

アヤメ　「しのぶ！冨岡さんを抑えてて！！」

しのぶ　「もちろんです！」

スッ！

アヤメ　「坊ちゃん？止まりなさい。」

炭治郎　「っ！！禰󠄀豆子！逃げろ！」

禰󠄀豆子　「…ムゥ！」

アヤメ　「そんなことで逃げれるとお思いですか？」

バシッ！

アヤメ　「しのぶ、この二人、捕まえたけど。ひとまずお館様に…って…は！？」

しのぶが冨岡さんに鷲掴みされてるんですけども。

アヤメ　「冨岡さん！？あなた何してるんですか？女性を気軽に掴んで…！？」

義勇　「あれは確か、2年前のこと…」

しのぶ　「そんなところから話さないでください。」

義勇　「…おい胡蝶アヤメ。炭治郎を鷲掴みにするな。」

は？しのぶを鷲掴みにしてる人が言う台詞！？

アヤメ　「しのぶを離してから言って下さい。」

義勇　「…。」

アヤメ　「黙らないでなんとか…」

鎹ガラス　「カァァァァ！！額に傷がある少年、竈門炭治郎！！竹を噛んだ少女禰󠄀豆子！！二人を鬼殺隊本部、産屋敷邸へ連れて行け！！！裁判！裁判！！カァァァァ！！！」

しのぶ　「お館様はやはりこの子たちのことを把握していたと言うことですね。」

やっぱり…お館様が気づいてないわけないよね。

アヤメ　「隠の方、この二人を産屋敷邸へ。」

隠　「はい。かしこまりました蝶柱様。」

〜産屋敷邸〜

しのぶ　「さあ、坊やこれからあなたは裁判を受けるんですよ！」

アヤメ　「鬼を滅殺する鬼殺隊に鬼を連れて入ってたということはどういうことだか分かってる？」

鬼が憎い。両親を奪われて、助けてくれたカナエお姉ちゃんまで失った。私よりしのぶの方が苦しいだろう。笑顔の裏には怒りがある。隠してるつもりみたいだけどわかってる。でも私は隠せてさえない。こんな時、カナエお姉ちゃんならきっと…あの兄妹を庇っただろう…。私には…できない。