この恋が叶うとは思わなかった #12 昼
昼休み、いつも通りに皆集まって昼食を食べる。
「よ、知弘。」
真っ先に頼翔が言う。
「おう。」
「よ、知弘。」
続けて琴葉も言う。
「よ。」
「ねぇ、頼翔。」
「俺さー今日もちゃーんと箸持ってきたんだぞ。」
「ねぇ、ちょっと無視しないで。」
「よかったな、この前は忘れて割り箸だったもんな。」
「ちょっと、ねぇ!聞いて。」
「なんだよ、お前さっきからうるせぇな。」
頼翔の話を邪魔すると、普通にキレられる。
そこは陽キャではないのだ。
「だ、だって…返事くれないんだもん。」
斜め下に俯いた琴葉は少し破壊力がありすぎた。
「った、ったく、しょーがねーな。」
さすがの頼翔もうろたえる。
「! ありがとう!」
「それはそうとしてなんで知弘も無視したの?」
「え…」
「どうなの?」
「いや、別に…」
「もうほっとけよ、飯食おうぜ。」
ここで頼翔が助け船を出した。
「そうね。」
おかげで琴葉の追求を逃れることができた。
後で礼を言っておこう。
またジュース奢りか。
「知弘、礼なら気にすんな、飯奢ってくれたらいいから。」
「は?お前なんかレベルアップしてね?」
「いつでもジュースで釣られると思うなよ!」
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タグ: 恋
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