〚光射すのは君の横顔〛

4 2022/02/06 16:30

 

高1の夏。窓の外ではぱらぱらと雨が降り続く。

教室の中は一つの話題で盛り上がっている。

彼らの話し声は小さな雨音を容赦なく掻き消す。

 

「秀弥!俺らのクラスに転校生来るって!しかも女子!」

「陽翔おはよ。今日も元気そうでなにより」

「え、この状況で冷静でいられるとか尊敬」

「絶対私の隣の席だよね。緊張してきた……」

「大丈夫。和奏ならすぐ仲良くなれるよ」

 

突然やってきた転校生。

整った顔に抜群のスタイル。勉強運動はどちらも優秀。

……そんな漫画でありがちな展開は期待しない方がいい。

 

「全員席着いて〜」

「先生!転校生まだですかー?」

「陽翔はとりあえず座りなさい。今から紹介するから」

 

 

『はじめまして。萩原昴です。よろしくお願いします』

「皆色々教えてあげて。じゃ、一番後ろの窓側の席座って」

「萩原さん、よろしくね」

『……よろしく』

 

ーーーーーーーー

 

新しい制服。新しい学校。新しいクラスメイト。

これで4度目の引っ越し。どうせまた転校するだろう。

端からこの人たちと仲良くするつもりはない。

父親の仕事柄、転勤は仕方がない。昔から自分に言い聞かせている。

 

「萩原さん!隣の席の松村和奏です。和奏って呼んで!」

『わかった』

「昴って呼んでいい……?」

 

正直こういうタイプは苦手だ。

相手のペースに流されそうになる。

 

『うん、いいよ』

「初めて昴のこと見た時さ、かっこよすぎて一瞬男の子かと思っちゃった」

『……』

「あ、ごめん……」

『大丈夫、よく言われる』

 

小学校低学年の頃に両親が離婚。

大人たちが話し合った結果、私は経済的に余裕のある父に付いていくことになった。

成長するに連れて母に似ていく私を父は嫌がった。

服や持ち物は男の子寄り。髪型はベリーショート。

すべて父が選んでいた。私に拒否権はない。

名前は偶然。性別が分かる前から決まっていた。

しかしこのことに全く抵抗はない。むしろこの方が好きだ。

 

「あ、そうだ!次の教室移動、一緒に行かない?」

『……大丈夫。場所わかるから』

 

なるべく関わりたくない。

わざと冷たい態度を取る。

そして後ろから聞こえる内輪話。

聞こえていないとでも思っているのだろうか。

 

「何か感じ悪くない……?」

「もっと可愛い子期待してたわ」

「名前も見た目もあれだよな。女として見れないっていうか」

「ほぼ男みたいなものだろ」

 

噂はすぐに広まる。

ほとんどが事実と異なっていた。

 

同じ学年に男が転校してきた

感じ悪い人だから関わりたくない

前の学校で問題を起こしたらしい

 

転校して数日後。私はすぐに孤立した。

 

 

𝑻𝒐 𝒃𝒆 𝒄𝒐𝒏𝒕𝒊𝒏𝒖𝒆𝒅___

 

ーーーーーーーー

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

思い付きを文章に仕立て上げただけの駄作となっております。

 

この物語はまだ続きます。

次作でもお会いできたら幸いです。

まだ書けていないので暫く間は空くと思いますが。

 

 

それでは、また。

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