【小説】『終わりを告げるカーテンコール』
※ワンダーランズ×ショウタイムパロ
※主の捏造&想像&欲望が含んでおります
※公式と違う設定あります←NEW!!
※それぞれの視点が急に入り込む事があります←NEW!!
※続編です
慶介(えむの兄1)「ああえむか、おかえり。」
昌介(えむの兄2)「お前なぁ……声のボリュームくらい考えろよ……」
いつもの様に迎えてくれるえむの兄達。
えむ「えへへ、ごめんなさーい!」
でも……声がいつもと違う事に、えむは気付かなかった。
えむ「じゃあ上に行ってくるねーー!!」
そう言い、2階へと早足で向かう。
そんな様子を、えむの兄達は淋しげに見ていた。
今回のショー、楽しみだな!なんの本も参考にぜずに作った正真正銘の類君が台本のショー!
台本を読んだ時は泣きそうになっちゃったなぁ……うう……。
そんな事を思いながら自分の部屋の扉を開ける。
そして勢いよくベッドにダイブ。
えむ「ん~~~!!ふかふかで気持ち〜〜!」
いつもと変わり無いベッドでゴロゴロしていると、下から「えむー!話があるから降りてこいー!」と、声が聞こえてきた。
えむは「はーい!」と返事をしてから下へ向かった。
ー天馬家ー
咲希「あっ、お兄ちゃんおかえり!」
笑顔で一番最初に迎えてくれる咲希。
司「ただいま、咲希。遅くなってすまなかったな!」
咲希「ううん、全然大丈夫!ショーの練習だって分かってるから!」
咲希は帰ってくるのが遅くても心配する事が無くなって良かったと思う。
そんな咲希を見てフッ、と笑みを溢す司。
咲希「あ、今日ね!えむちゃんがキーホルダーくれたんだー!」
嬉しそうに見せてくる。えむがキーホルダーを……?
司「そうか。学校生活が楽しそうで何よりだぞ、オレは!」
「もー!流石に大丈夫だよ〜」と笑い混じりで言う。
その後に「あ!」と何かを思い出したようにポケットをガサゴソと漁り始める。
咲希「ほら!お兄ちゃんのもくれたんだよー!お揃いだねっ」
と言いながら司に渡す。
_キランッ。
光に反射し、キーホルダーが光る。キーホルダーが光った瞬間に、何を思ったのか司は「ハッ……」と息を呑んだ。
何故か苦しくなってしまった司はその場から離れたいと思い、話をすぐ終わらすように
司「そうだな、カバンにでも付けておこう!よし、じゃあオレは部屋に荷物を置いてくるからな!」
と言って吹き抜けの自分の部屋へ向かった。
自分の部屋に入りカーテンと扉を閉め、その場に座り込む。座り込んだと同時に「はあ……」と、溜息をついた。
何故だ……。何故、胸が苦しく……?
何も、苦しくなる理由など無いはずだろ……。
___その胸の苦しみを感じているのは、司だけでは無かった。
ー翌日ー
先にワンダーステージに着いたえむは、凄く暗い顔をしていた。
チラッとワンダーステージを見るえむ。でもそのステージは、寂しく思えた。
えむ「………早く来ないかな」
そう、ボソッと呟くえむ。一人なのが怖くなってしまったのだ。
早く来て早く来てと思えば思う程どんどんどんどん寂しくなって来て、泣きそうになってきていた。
えむ「…………泣きたくないよ……」
耐えきれなくなって、その場にしゃがみ込んでしまった。
グズッ……。
とうとう抑えきれなくて透明なものがツーッと頬を伝っていく。と、同時に少し遠くから足音が聞こえてきた。
タッタッタッタ、タッタッタッタ。
ついにその足音は真後ろに来た。
「____えむッ!!」
その足音の正体は、司だった。
えむ「グズッ……つかさ、くん……?」
泣いているえむを見て司はギョッとする。
司「!?!?えむ?!!どうして泣いているんだ?!?!」
「ちがっ……う、の……っ……」と言葉が途切れながら泣いている理由を説明する。
司「うん……そう、だったのか……」
泣いている理由を聞いた司は申し訳無い気持ちと、心配な気持ちが混じり合っていた。
………あぁ、そうか。
えむくんはただ寂しくて泣いているのではなく____『僕達にとって悲しい』何かを聞いたのだろう。
………あんなえむ、見た事ない。いいや、見たくない。
…類は何かに気付いたみたいだけど……わたしは、まだ訳が分からず呆然と立ち尽くす事しか出来ない。
そんな時、司がこちらに気付いた。
振り向いた司の目には___"涙"。
類と寧々は驚いて目を見開く。そして顔を見合わせる。「信じられない」__という顔で。
司「……ああ、居たのか。」
そう一言、述べた。たったその一言だけを。「来ないで欲しかった」そんな気持ちが込もっている、気がした。
静寂に包まれるワンダーステージ周辺。
遠くの楽しい声が聞こえる程。
えむは地べたに座り込んだままこちらを見ている。
司は目線を下にし、苦しげに地面を見つめている。
類と寧々は呆然と立ち尽くしたままそんな二人を見つめていた。
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___頬に涙を流しながら。
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後編へと続く・・・・。