叶わない恋に奇跡を【2話】

6 2023/02/01 08:17

「アリア、君、この辺で見かけたことないけど、どこから来たの?」

ああ… やっぱり、それ聞かれるよね…

「家出?」

家出…みたいなもの?かな…

「ああ、ごめんっ! 言いたくないなら言わなくていいよ」

黙り込んでしまった私を見て、カリムが急いで答える。

「家、帰らないんだったら、泊まるとこ決まってる?」

泊まるとこ…考えてなかったな。

私は首を横に振る

「だったら、あそこの大通りにある『Flower』って言う宿、ご飯美味しいよ!」

「もう暗くなるから送って行こうか?」

そして私たちは、宿へ歩き出した。

その宿、『Flower』は、名前の通り、お花がたくさん飾られていた。

「きれい…。」

思わず呟いた私を見て、カリムがほほえむ。

「マーサさーん!」

彼がそう呼ぶと、優しそうなおばさんが出てきた。

マーサさんというらしい。

「カリムじゃないか!どうしたんだい?」

カリムと仲がいいのかな?

「この子、泊めてあげてほしいんだけど。部屋空いてる?」

「空いてるよ。友達かい?」

友達…?

「うん!友達!」

カリムが答える。

私のこと…友達だと思ってくれるの?

「じゃあ、またね!アリア!」

「ありがとうございました。カリム…さん。」

私がそう言うと、彼は笑って、

「『カリム』でいいよっ!」

と言ってくれた。

「ありがとうございました…カリム!」

私がそう言い直すと、カリムはもっと笑って、私に手を振った。

宿に入ると、たくさんの人で賑わっていた。

「で、あんたの名前は?」

「アリアです。」

「アリアちゃんか。」

「どのくらい泊まるの?」

そう言って、マーサさんは料金表を指でさした。

お金… 持ってなかった…

「すみません…お金…持ってなくて…」

「えぇ…。」

私がそう言うと、マーサさんが首をひねる。

あっ…やば…

「ここ以外に当ては?」

「ない…です…」

「じゃあいいよ、泊まっていき!」

「いいんですか?」

「もちろん!あんたみたいな女の子をほっとくわけにはいかないからね!」

マーサさん…

「ありがとうございます!」

そう言うと、マーサさんは、

「でも、手伝いとかしてもらえるかい?」

「それだけでいいんですか?」

「ああ。でも、うちの店は忙しいよ〜?」

マーサさんがニヤッと笑う。

つられて私も笑ってしまう。

「じゃあまず、荷物置いておいで。」

そう言って鍵を手渡される。

「はい!」

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その他2023/02/01 08:17:34 [通報] [非表示] フォローする
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作者コメント

ど素人の小説ですので温かい目で見てやってください‼️

(自分で言うな)

コメントもらえたら泣いて喜びます(?)

叶わない恋に奇跡を【1話】

https://tohyotalk.com/question/455144


>>1
いいと思います‼︎((上からでごめん🙏


>>2
ありがとうございます‼️


ありがとうございます‼️


3話できました‼️

叶わない恋に奇跡を【3話】

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