【小説】あなたと、いつか【第三話】やっと出来た友達と、嫌な予感
ガラガラガラ
また、皆がグループになって、話してる。正直、憧れるけど話す勇気はない。そんなとき、
「あの・・・・・鈴原さん」
隣の席の多田紗夜ちゃんが話しかけてきた。
「どうしたの?多田さん。」
「あの・・・・・友達になって欲しいの!」
「えっ」
こんな事言われたの初めて。
「どうして?」
「えっ。だって、鈴原さん美人だし、成績いいし、運動はできるから、憧れていたんです!」
えっと・・・・多分、理解するのに1分はかかったと思う。(←紗夜ちゃんがいったこと自覚がないらしいです。)
「こんな私だけど、いいの?」
「はい!鈴原さんだから、いいんです!」
「ありがとう。鈴原さんじゃなくて、桃香でいいよ。」
「じゃあ、桃香ちゃんで!私のことは紗夜でいいよ!」
「よろしくね!紗夜ちゃん。」
「はい!あっ、あと、紹介したい子が、もう一人いるんです。」
「誰?」
てくてくてく
「こ、こんにちは。水橋奈々と言います。」
「奈々ちゃん?私は、鈴原桃香。桃香でいいよ。」
「桃香ちゃん、よろしゅくね。あっ。噛んじゃった。えへへっ」
「別に大丈夫だよ!」
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
「皆さん、座りましょう」
皆、ぞろぞろと座っていく。もちろん私“たち’’もだ。
「では、ホームルームを、始めます。」
やっとできた、友達。それが嬉しくて浮かれていたのは言うまでもない。
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
「休み時間です。休憩してくださいね〜。」
よっしゃー!終わった〜!紗夜ちゃんや奈々ちゃんのところ行こ〜!そんなとき、
「ねぇ、鈴原さん。」
誰かな〜?その人を見た瞬間、一瞬止まってしまった。だって、笹野さんだったから。
「何?」
「話したいことがあるから、放課後、屋上に来てくれない?」
私は、直感した。
“絶対何か、企んでいる。’’
「分かった。放課後、行くね。」
嫌な予感しかしない。その直感は、当たっていた。
続_