短編小説 驕り喚くな
ある所にいじっぱりな少年がいた
少年は一位を取る事に固執し、一位を取る為にはズルも躊躇わない様な人だった
そんな少年はある日友達と一緒にとある森の湖に肝試しに来ていた
そこは幽霊が出ると噂されていて、毎年子供が肝試しに来るんだそう
少年は順位の無い肝試しでも一位を取ろうとして、周りの子供が震えながら行く中堂々と鳥肌一つ立てずに歩いて行った
周りの子供は言った
「おい洋祐、怖くないのか?」
少年は言った
「幽霊なんてどうせ人間様に攻撃なんて出来ないんだからビビる事なんてねーよw」
やがて湖につく。静かな湖だった
「やい幽霊!姿を見せたらどうだ!」
少年は湖に石を投げた。しかし反応は無かった
「この人間様にビビったのか?バカ幽霊が!」
少年はそう叫ぶと、近くにあった石で切り株を叩きながら
「バーカバーカバカ幽霊♪どうせ人間が怖いだけだろw」
と歌い始めた
「おい、止めろよ!」
そう周りの子供が少年を止めようとするが、少年は止めない
「悔しいんだったら姿見せてみろよチキン幽霊w」
次の瞬間、湖が荒立ち始めた。「おい、おいヤバいぞ!」と一目散に逃げてく子供たち
「やっと出たんかよクソ幽霊w」
と余裕をかましながら少年は言うが、出てきたのは
「グォォォォォォォ!」
龍だった。途轍もなく大きい龍が湖周辺を廻り、湖に戻る
少年は腰を抜かしてしまった。そこに
「驕るな!喚くな!」
そう言って出てきたのはそこらの大木より大きい般若の顔をした女だった
少年は気を失い、気付けば湖より数百m離れた学校にびしょ濡れで寝ていた
少年は見栄を張り
「俺はでっかい龍を退治したんだぜ!」
と言った瞬間、耳元で
「驕り喚くな」
と聞こえた。少年は発狂し、走ってどっか行ってしまった
それから、湖で腰を抜かした少年の幽霊を見たと言う噂が立った
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