記憶のない少女と… 第6話
あれから数週間がたちヘブンチルドレンが新たな動きを見せた。世界中の少女たちを次々とさらい始めたのだ。なにをしようとしているのかは調査中だがシャドーロストもロストチャイルドも警戒を強めている。そんな中、シャドーロストのアジト内で侵入者を知らせる警報が鳴り響いた。全員食堂に集まれと指示があり、マサキ・シド・クラウス・ギルティア・ステラ・メリダ・エリカ・イリス・モニカが集まったがナナキだけは一向に姿を見せない。
マサキ:ナナキはどうした。
イリス:ここに来る過程で一度もあってないわ。
ギルティア:何かあったんじゃないのか?
エリカ:可能性としては高いかもね。
ステラ:クラウス、今すぐ調べてください。
クラウス:わかっている。
ー数分後ー
クラウス:こ、これは…
メリダ:どうしたの?
クラウス:これを見てくれ。
シド:こいつらは…
マサキ:あぁ。ヘブンチルドレン幹部、ジャックとマルファスだ。
モニカ:知ってるの。
シド:このまえ、こいつらの拠点と推測された建物内で接触した。
マサキ:ナナキも、ベアトリスとレベッカという女2人と接触している。
イリス:じゃあ、ヘブンチルドレンがナナキを狙って…
ステラ:まさか殺す気じゃ…
クラウス:それはないだろう。
ギルティア:あいつらがナナキを殺す理由が無いだろ。
マサキ:なぜ、ナナキだけを狙って。
シド:とりあえず、ナナキの部屋に行ってみようぜ。何か手がかりが見つかるかもしれないしさ。
エリカ:確かに一理あるわね。
ーナナキの部屋ー
モニカ:特に手がかりみたいなのはないわね。
メリダ:ねぇ、こんなの見つけたんだけど。
エリカ:これは、USBメモリー?
マサキ:クラウス頼めるか。
クラウス:あぁ。
そして、モニターに映し出されたのは…
マサキ:ナナキ…。
クラウス:こいつの入っていたファイル名は「ごめんね」だった。
そう言ってクラウスは映像を流した。
ナナキ:最初にみんなに謝らないといけないことがあるの。ヘブンチルドレンの幹部と接触したあの日、私はボスのラティオスとも接触していたの。あの人は言っていたの。私は特別だって。意味を完全には理解してないけど、あの時あの人は私を仲間に誘おうとしていたの。あの人はたぶん、手段を選ばない人間なの。たから、また私を狙って来ると思うの。でも、もし私が捕まってしまっても、マサキたちが来てくれるって、そう信じてるわ。
ここで映像は終わった。
ギルティア:まさかボスとも接触していたなんてな。
エリカ:この映像で言ってた通り、ナナキはさらわれた。
モニカ:で、どうするの?
マサキ:決まってる。ナナキを助け出す。結構は3日後だ。
全員:了解。
ーヘブンチルドレン拠点ー
ナナキ:…ん、ここは…
?:あっ、気がついた?
ナナキ:誰なの?
?:僕はジャック、ヘブンチルドレンの幹部だよ。ちょっと待っててね。
そう言ってジャックは出ていった。
ナナキ:とにかく逃げなきゃ。
動こうとしてようやく私は拘束されていることに気がついた。
ナナキ:このままじゃ逃げれない。
辺りを見渡しても何一つない。すると、
ラティオス:やぁやぁお目覚めかい。
ナナキ:ラティオス。
ラティオス:もう名前を覚えてくれたんだね。嬉しいよ。
ナナキ:私をさらってなにするつもり?
ラティオス:やだなぁ。君にはただ、仲間になってもらいたいだけだよ。