戦車の解説[その1]
専門用語、識別用語を一つ一つ解説する
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まず戦車の区別の仕方
①[豆戦車]タンケッテとも呼ばれる小型な戦車。乗員は1〜3名で武装は7㎜から37㎜の小口径の砲を積んでいる。主に牽引、や偵察に使われる。
②[軽戦車]豆戦車よりも大きめの小型戦車。乗員は3〜5名で武装もタンケッテに準ずるが、第二次世界大戦末期には、75㎜級もあった。速度が速く、偵察任務などに使われた
③[中戦車]文字通り全て中くらいのサイズに中くらいの口径の砲に中くらいの装甲で、平均的な速度で走る。乗員は3〜5名。口径は45~90㎜ほど
④[重戦車]最も重く、大口径の砲と重装甲を備えている。乗員は5名前後で、速度は中戦車より劣るが、頑固な装甲で対戦車兵器に対して強固な防御力を示す。
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MBTとは
現代戦車は大体MBTと呼ばれる
MBTとは「走・攻・防」をバランスよく備えた戦車を示す。
中間の立ち位置にいる中戦車がMBTの本流である。軽戦車と重戦車の任務を一車種に統合できた事がMBT登場の理由でもある。
軽戦車は偵察や警戒に用いられる現在の装輪式装甲車に発展した。
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特定の能力に特化した戦車たち
大きさや重量以外でも区別ができる。
[巡航戦車/歩兵戦車]
1930年代後半から第二次世界大戦終結のまでの間、イギリス連邦が用いた戦車の類別。当初は戦車の構造から大きさから「軽・中・重」に類別していた同軍が使用した。
『巡航戦車』
軽装甲かつ快走で走行性能が高い。敵戦車との戦車戦や戦線の突破口から敵の背後に向けて突撃したり、敗走する敵を追撃するなどの、かつての騎兵の任務を受け継いだ戦車である。
『歩兵戦車』
低速で重装甲で敵陣地を攻撃する味方歩兵の支援や敵戦車が味方兵を攻撃するのを阻止するといった、第一次世界大戦当時の戦車に近い任務を遂行する。
[水陸両用戦車]
その名の通り、水上走行が可能な戦車。戦車にとって河川などは障害物にもなるので、すでに第一次世界大戦から研究が開始され、第二次世界大戦で実戦投入された。給排気用のダクト(シュノーケル)を水上に出して水底を走行する潜水型、車体外周に風呂桶のような形のスクリーンを展張して浮力を得たり、車体前後にフロートを装着して浮力を得る浮航型、自身の車体が船艇状で武力を備える船艇型の3タイプに大別できる。
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[突撃砲]
戦車の車体に限定射界の砲を備える密閉式固定戦闘室を設けた戦車のこと。第二次世界大戦前夜のドイツで、機甲科に戦車を「占有」された歩兵科が主に歩兵の支援に主眼を置き、「機動力と防御力に優れる大砲」を求めた結果、駆逐戦車よりも先に登場した。
[駆逐戦車]
対戦車戦闘に主眼を置いた車両で、多くの場合は戦車の車体を流用して開発されている。天井がないオープントップの全周旋回砲塔、あるいは突撃砲のように砲塔がなく限定射界の密閉式またはオープントップの固定戦闘室を持ち、高初速砲を備える。
一つ目おわり
次回へ続く
[トピ画]
クロムウェル巡航戦車
当時の戦車としてかなりの快走性があった。
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