【小説】星の花が降る頃に 後日談第二話
「…夏実」
銀木犀の木の下には夏実がいた。
どうして今更仲直りをしようと思ったのか、どうして戸部くんに全て話したのか、どうしてここにいるのか。聞きたいことは山ほどある。
「…この前はごめん」
蚊が鳴くような声で夏実が言った。今にも夏実は泣き出しそうだった。
「こっちもごめん。」
でも、そんな夏実の顔は見たくなかった。
また一緒に遊びたい。切り捨てたはずの感情が心の底から湧き出てくる。
「また、前みたいに遊びたいな」
それは夏実も同じだったようで、声が二つ、重なり合った。
そしてそれから私達は、今まで話せなかった時間を埋めるように沢山話をした。
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