梵天の姫は愛されキャラ 十四話 姫のおひさま

2 2023/12/26 03:08

ある日首領様は、私たちを廃墟まで連れていった

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なんとなく、何が起こるかはわかっていた

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神楽 「じゃあ、はく。みくを"殺せ"」

はく 「はい.....。」

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殺るか殺られるかの本気の勝負

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もし手を抜けばどんな目に合うか

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やるしかないんだ

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運動神経が優れているわけでもないみくは

当然のことながら、あっけなく敗北した。

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はく 「みくぅ....やっぱり私、無理だよ.....。」

みく 「意気地なし。」

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え?

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みく 「そんなんだから、いつまでたっても依存癖直んなくて、ドМでビッチで。」

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落ちこぼれなんだよ。

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はく 「みく....?みくは....私の妹....。大切な....家族.....。」

みく 「何言ってんの?血なんて繋がってないけどw」

はく 「は....?」

みく 「だってよく考えてよ。アンタみたいな優れもの、あのクソ親が簡単に手放すと思う?」

はく 「いや....でもあれは命のためで......。」

みく 「不倫相手の子だったんじゃない?wそのくらいしか理由ないでしょう?ww」

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なにかを失った

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自分の中の何かがプツっと切れて

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そうだ

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私が殺ったんだ。

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気づいたころには死体が二つ

手が血だらけになってて、帰る家もなくて

そんな時だっけ、君が声をかけてくれたのは

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?? 「大丈夫かよ、血だらけだし、そんなに痩せてて。家来るか?」

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思い出したよ

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君の名は

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千冬

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この日は雪が降ってたね

とっても寒くて、凍え死にそうな時に

薄汚い私に、そっと手を差し伸べてくれた。

あの日のおひさまみたいな匂い。

優しい、あったかい匂い。

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君は私のおひさまだった。

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千冬 「お前もペヤング半分コする?」

場時 「はくがいると楽しいしな!!」

千冬 「場時さん!!俺も...楽しい.......?」

場時 「おう、あったりめぇだろ!」

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こんな存在が羨ましかった。

彼は場時圭介。千冬の憧れらしい。

私も、あんな風になりたかった。

あぁやって、何気ないことで笑いあえる

健気でささやかな日常生活がほしかった。

そしてできたら、

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一緒に助け合えて、笑いあえて、

時に泣きあえる、そんな相棒がほしかった。

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私って最低だ。

こんな最低な私を助けてくれた

優しい千冬にまで嫉妬して。

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もう、出ていこう。

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そう決心し、歩き始めた。

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その時、運命の出会いをした。

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けど

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イザナ....最初から嘘だったんだね。

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"はくの依存先を万次郎に移すことで"

"罪悪感を植え付けたんだ"

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全部.....計画通りってワケか。

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千冬 「そんなことはないんじゃないか?」

はく 「そうかなぁ、ちょろい女過ぎたのかなぁ」

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何故千冬にこんな未練タラタラな話をしているのかというと.....。

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はく 「とりあえず散歩でもするか。一週間くらい。」

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はく 「え、ち.....千冬ぅ!?!?」

千冬 「その声....もしかして....!!はく!?!?」

はく 「久しぶり…!!前はごめんね。急にいなくなっちゃって。」

千冬 「心配かけんなよなぁ!とりあえず、家来る?」

はく 「うん.....!!」

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その後、圭介が死んだ話

東卍が解散した話

万次郎がいなくなった話

武道と梵天について探っている話

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たくさんの話を聞いた。

でも

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万次郎の今についてや、梵天については

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はく 「知らないかなぁ.....。ごめんね。」

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言わなかった

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正確に言うと、"言えなかった"

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