【小説】東方幻想色 第Ⅷ章 魂魄妖夢の幻想色

19 2024/02/04 08:15

私は、ずっと庭師だ。

幽々子様に仕える庭師。

そんな私を、おじいちゃんは一人前にしてくれた。

これは、妖夢が小さい頃のお話。

【東方幻想色 第Ⅷ章 魂魄妖夢の幻想色】

私は小さな頃から白玉楼に住んでいる。

おじいちゃんに庭の手入れの仕方を教えてもらったり、料理の仕方を教えてもらったり…

厳しい…やだ…と嘆くこともあったけど、それでもその生活には満足していた。

幽々子様はいつも、私を慰めてくれた。

妖夢「やだよ…おじいちゃん……厳しすぎ…」

とつぶやくと、

幽々子「そうだね、嫌なこともたくさんあるだろうけど、あなたはきちんと腕を上げているわ。大丈夫、幽々子は妖夢の味方だから、辛かったら言うのよ?」

妖夢「…うん!分かりました、幽々子様!」

幽々子「はい、どうぞ!」

妖夢「え、おもちじゃないですか!幽々子様…いいんですか?」

幽々子「いいもなにも、つらそうな子には幸せを分けてあげなきゃね。でしょ?」

妖夢「そうですね、ありがとうございます!幽々子様!それではおことばにあまえて…」

幽々子様がいたから、厳しいおじいちゃんの指導だらけの毎日も、幸せに感じていたんだと思う。

ある日、おじいちゃんが言った。

おじいちゃん「お前は一人前だな。」

妖夢「わーい、ありがとう!」

おじいちゃん「そうか…そうか…」

その次の日、おじいちゃんは白玉楼を出ていった。

妖夢「おじいちゃん、おはよう!」

いつものようにおじいちゃんの部屋に行くと、おじいちゃんはもういなかった。

荷物も、何もかも、なくなっていた。

床に置いてある紙だけが、部屋に残っていた。

そこには、

「幽々子様、妖夢を頼みますね。

妖夢、おじいちゃんは旅に出ます。妖夢のこと、見守っているからね。

魂魄妖忌」

妖夢「おじいちゃん…おじいちゃん!おじいちゃん!うぅ…」

それを聞いた幽々子様は、

幽々子「どうしたの?…あら?………そういうことね…」

泣く私を、幽々子様は慰めてくれた。

おじいちゃんのいない生活には、だいぶ慣れてきた。

そして…今。

妖夢「幽々子様!いい加減起きてください!!」

幽々子「えぇ…もう少し…あと、少し…」

妖夢「幽々子様の好きなもの、作ったのになぁ…こんなんじゃ、冷めちゃうなぁ…」

幽々子「…今すぐ起きなきゃ!!」

私の胸にはいつも、おじいちゃんが言ってくれた

「お前は一人前だな」

が心のなかで響き続けてる。

おじいちゃん、私は一人前になりました。

いつか、会いに来てね。

こんな私を一人前に育ててくれて、ありがとう。

白玉楼の庭は、

【私とおじいちゃんと幽々子様の思い出が詰まった色】

に染まっている。

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タグ: 小説 東方幻想色 Ⅷ章魂魄妖夢

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アニメとゲーム2024/02/04 08:15:20 [通報] [非表示] フォローする
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リクエストのあった、妖夢ちゃんのお話です!

次は美鈴か神奈子の幻想色を書こうと思います!

リクエストも募集中!


>>1
リクエストのお話書いてくれてありがとう!

 魂魄妖忌ってオリジナルですか?(原作にいたかのこと)


>>2
原作に居ますね!

実際に妖夢のおじいちゃんです!


小説うますぎ…


>>4
こう感情がうまいよね


>>3
ありがとうございます!


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