不思議な生き物。1
「うぅぅぅ...ぅああああああああ」
突然失礼しました。↑の奇声を発する方は私、(坂本 瑠那)主人公です。勤め先はブラック企業、彼氏に浮気され泣きながら帰っている所
「はぁぁ、もう嫌だ。何でこんな目に...ん?」
私は横に目をやると薄紫の猫のような生き物がいた。
「な、何この子...チョーゼツ可愛いんですけど!!!」
薄紫の猫(?)は、段ボールに入っていた。きっと捨てられたのだろう。
「捨て猫ちゃんか...こんなに可愛いのに捨てるなんて...捨てたやつは頭がおかしいんだな、連れて帰ろう!」
段ボールごと抱きかかえると家路につく。それにしてもこんな猫初めて見た。しっかりお世話出来るだろうか...
「ただいま〜...って誰もいないか、ようこそ猫ちゃん」
段ボールを玄関の床に置くと中の猫は優雅に段ボールから出てくるとキョロキョロと家を見渡し、適当に床に座ると毛づくろいをし始めた。私は荷物を置くために寝室の扉を開ける。すると猫が素早く横を駆け抜け、ベッドへダイブする。私は荷物を置くと猫の頭に手を伸ばす。すると猫は威嚇するような声を上げる。びっくりしたような顔をすると猫はフンッと鼻を鳴らしまたベッドでゴロゴロし始める。私はクスッと笑うと寝室をあとにする。キッチンに行くと買ってきたコンビニ弁当を取り出しレンジで温める。その間に机の上を片付ける。すると開けっぱにしていた寝室から猫がトテトテと出てくる。すると短く鳴きちょこんと座る。
「...?あぁお腹が空いたんだね。でも何食べるかな...」
少し考えると、弁当と買ってきた食パンを取り出す。パンを少しちぎると猫に差し出す。すると猫はパクッと食べるとにょむにょむと音を出す。私はグゥゥゥっとかわいすぎるとうめき声をもらす。それを猫は何だコイツッみたいな目を私に向ける。写真撮らなきゃ、とバッグにあるスマホを取りに寝室へ向かおうとすると「プルルルルル」っとスマホがなる。やばいっと急いで立ち上がりスマホを手に取る。やはり会社の上司からだ。長い説教と大量の仕事を押し付けられる。やっと終わった...と思っていると、猫のことを忘れベッドに倒れ込むとそのまま寝てしまう。
「グゥグゥ...スピピ...」
その日はなぜかよく眠れた。私は少し不眠症っぽいのだが...チュンチュンチュン、スズメの声キャッキャッ、遊ぶ子どもたちの声、平和だなぁ...ん?子どもたちの声?バッと体を起こす。
「え!?今何時!?ど、どうしよう...遅刻しちゃったよね!?」
時間を確認するためスマホを手に取る。スマホの電源を入れると大量の通知が来ていた。もちろん上司からだ。ため息を付きながら遅刻したことを謝るために上司に電話をかける。電話をかけた途端、上司からの説教が来る。ついでに仕事を休みたいと上司に伝える。「ダメに決まってるだろ!」と大声で怒鳴りつけられる。うるさいなぁと思っていると猫がベッドに飛び乗ってくる。すっかり忘れてた。
「ごめんね!ちょっと待っててね!お腹すいたよね。」
と猫に言うと猫が私の手を引っ張る。そのせいかスマホを落としてしまう。あっ...猫は落としたスマホに向かって行くと通話終了ボタンを肉球で押す。
「あああああああああああああああ」
私は大声を上げるとスマホを猫から取り返す。通知がシュバババババっと来る。うへぇと思いスマホの電源を切る。はぁ...とため息を付く。猫がうにゃむっと鳴く。
「あぁご飯ね!食パンでいいかな?それより勝手にスマホ取ってっちゃダメだよ?」
猫は無視してフンッと鼻をまた鳴らすとトテトテとキッチンの方向に向かっていった。食パンを小さくちぎりながら(今日はこの子を病院に連れてかなきゃ)と思いながら食事を与えていると(あ...)とレンジをバッと開ける。中には生暖かくなったコンビニ弁当があった。あちゃーと思いながら弁当を取り出すと机に置いて食べ始める。食べながらスマホの電源を入れ病院の予約を入れる。弁当を食べ終わると段ボールに入るよう猫に促す。猫は段ボールに入っていく。段ボールと共に車に乗り込むと車を発進させる。
次回 病院

