供物

4 2026/04/25 20:15

「こうなるのも当然か、助けたのは凪なのだから」

溺れそうなのを助けたのは、兄だ。

寒くて苦しくて、そんな時に大人たちは突っ立っているばかりで、ナツを助けようとはしなかったのだから。

「反抗心が出るのも無理はなかろう、ワシらは凪を‥」

息を吐く。

「助けなかったばかりか、ワシらは‥」

「そうですね、なっちゃんは、凪くんが居なかったら、ああしてはいないでしょうからねえ」

龍神様へ反抗心を抱くのも仕方がない、それだけ怖い思いをした。

「龍神様に雨乞いをせねば、古くからそうしてきたのじゃから」

バチが当たると言われても、ナツは引かなかった。

「助けてくれたの凪兄だもん‥」

「雨降賜え、雨降賜え‥」

村の大人たちは、あの時、凪を引き留めた。

「そんな泣くなよ、俺はナツがいてくれるだけでいい‥」

「お怒りを鎮めるため、人には抗えぬ天災を鎮めるため」

神事を執り行わねばならない。

「これを持っていなさい」

凪を部屋へ呼び、儀式をする。

「凪、覚えておけ、天災はワシらにはどうにもできん、海を前にすれば人の子など無力じゃ」

「うん‥」

「龍神様は荒ぶる神でもある、良いか覚えておけ」

酒を供える。

「飲むなよ?」

「飲まないよ」

「お返し申し上げます」

初めて、妹ができた。

「ナツ、よろしくな」

初めて、お兄ちゃんって呼んでくれた。

「ナツの分も祈っておけ、あの子も七つじゃ」

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その他2026/04/25 20:15:49 [通報] [非表示] フォローする
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1: モブ王 @plotzuki15 2026/04/25 20:16:03通報 非表示

お返し申し上げます


2: モブ王 @plotzuki15 2026/04/25 20:31:04通報 非表示

もうわかったかもしれないけどもそういうことです


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