#ハッピーエンド.

6 2021/06/18 19:11

さっきまでの荷の重さは

いつのまにか姿を消した。

君と僕の未来だけを置いて___

「おいっっ、」

横開きのドアが音を立てて開く.

「なん、で、…」

君は視線を上げて僕を見つめる。

来るのを確信していたかのような声色だった.

でも、涙を滲ませた君の瞳は,

困惑を示していた。

「_やっぱり。」

僕のこと、覚えてるじゃん____

「お前を迎えにきた」

「…、何クサいこと言ってんの」

「好きだから」

「なんて、?」

「…お前が好きだから!!」

気まづい沈黙が流れる空気の中、

言ってしまった、と。

初めて好きだと伝えた時と、気持ちは変わらないはずなのに、

___なぜだろう、こんなにも鼓動が早い。

「きのう、」

「きす、だよね」

_____は?

「もう、行きなよ。

     新しい彼女さん、待ってるんじゃないの?」

新しい、彼女。

、きす___。

___、!

「あっちがっ、えっと。それは誤解で、

はい、これ」

君の頬が微かにほころぶ音がした.

「ごめん___、へへ、

、、ありがとう。」

僕たちを引き離したのも、惹きつけたのも、

少し悔しいけれど、全部、全部、

__マシュマロ、だ。

「お前のために買ったんだ。」

「うん」

「不安にさせちゃってごめん」

「うん」

「泣かせちゃって、ごめん」

「うん」

「これからも、離れないでください」

「___、うーん、」

少し考え込んだあと、

君はまっすぐな瞳で僕を見た。

「離れないから、

離さないでください。」

.

.

.

、「ふははっ。なんだそれ。」

互いに笑みを浮かべながら、せかいいちやさしい口吻をする。

窓から遠慮なく入ってくる風が、

くすぐったくて、心地よい。

僕たちはきっともう、大丈夫。

白い悪魔(マシュマロ)の匂いに包まれた季節を、君と共に、これからもずっと___

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____トュルーエンド編

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