【小説】数学と国語の恋は叶わない2
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俺は思う。
自分に価値が本当にあるのか。
…、無いだろうな。
数学しか出来ない。
国語力はほぼゼロ。
あいつがどう思っていたってそんなの、
あいつの自由だしな。
*☼*―――――*☼*―――――
悠生。
あの人は周りに埋もれて自分の価値を見いだせてない。
数学はトップなのに。
羨ましいくらいなのに。
いつもいつも自分で締め付けている。
可哀想だよ。
私だけが好きでもダメなんだ。
*☼*―――――*☼*―――――
悠生、悠生!!早くしなよ!
いつも怒鳴りつけてくる。
母は俺が小学2年生の時に交通事故で死んだ。
そのとき父は病院で言った。
お前は勉強して母に謝れ、と。
どういうことか分からなかった。
父は言う。
母が死んだのはお前のせいだ、と。
勉強をその頃まともにやっていなかったから、出来ない子だと思って自殺したんだ。
そんな訳ない。
俺は、頑張っていたのに、誰も気づいてくれない。
俺は誰からも評価されなかった。
周りのヤツとは関わりたくねえよ。
みんなどうせ、
同じだろ。
大切にされたいだけなんだよ。
誰かに認めてもらいたいだけなんだよ。
なんで俺だけ扱いが雑なんだよ。
救ってもらえる日を待つ。
でもそれってすっごいぬるい。
そうだよ。
俺は周りだけの人間で、自分が認められないだけなんだ。
唯一俺を評価してくれた、悪いところを指摘してくれた人物、愛華。
その日俺は愛華のことが好きになった。
叶わぬ恋だと気づいていたのに。
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