【小説】僕がいて、君だけがいない世界(第五話)
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俺は、弥生と少しだけ仲良くなれた気がした。
そこから、俺の見える世界がガラリと変わった。
次の日の朝、通学路
弥生「おはよ!晴人くん!」
晴人「あぁ、弥生、おはよ」
弥生「ww晴人くんってほんとにコミュ障だよねwwwウケるw」
晴人「はいはい、コミュ障ですがなにか。」
弥生「ねぇねぇ!私ね、新しい小説買ったの!」
晴人「お前、本なんか読まねぇだろ」
弥生「だって、晴人くん、文学少女好きそうだから、、、ちょっとでも理想に近づきたいなって!」
晴人「ッ///」
(可愛すぎだろ、、、)
弥生「ん?なんか言った?」
晴人「別に」
弥生「ふーん」
晴人「なんだよww」
弥生「晴人くんてさ、無愛想に見えて実は内面優しい、、、みたいなタイプだよね?!w」
晴人「知らねーよw」
弥生「なんか、好きな人には優しくしてそう、、、ってことは、、私に優しいから、さては君、私のこと好きだな?」
晴人「お前、ナルシストなのか?」
弥生「違うって!!早く運命の人に出会いたいだけだよ!」
晴人「なんだそりゃ」
弥生「でも、私は晴人くんのこと、」
『嫌いじゃないけどな、、』
晴人「えっ、、?」
弥生「んだから!何回言わせるの?!君のこと好きなんだって!」
これは夢か何かなのか、、?
晴人「それは、、、ガチで、、?」
弥生「だぁかぁらぁ〜ガチです〜!だから、、私と付き合ってみない?」
晴人(変な告白の仕方だなww普通「付き合ってください」なのに、「付き合ってみない?」って、、弥生らしいな)
弥生「どーよ?」
晴人「俺でいいんだったら、良いけど。俺いじめられてるんだぜ?お前もターゲットになるよ」
弥生「大丈夫!私が守ってあげる!」
晴人「あ、ありがとう、、」
弥生「ねぇね、今度の日曜日空いてる?」
晴人「空いてるけど、、なんで?」
弥生「おすすめのカフェがあるんだけど、一緒に行かない?」
晴人「あっ、うん。わかった。」
日曜日
弥生「それでね〜、その時〇〇くんがね〜――」
信じられないかもしれないが、俺は今、弥生とカフェに居るのだ。
『生きててよかった』初めてそう思った。
弥生「ねー、聞いてる?」
晴人「あっうん、病院で〇〇が鼻血出したんだって?」
弥生「うん!それでね――」
晴人「1個聞いていいか?」
弥生「答えられる範囲なら」
晴人「弥生の病気について詳しく教えてくれないか?」
弥生「うん、、、えっとね、、」
私の病気。生それは病名も治療法もわかっていない、《未知の病》。
症状は様々。生まれつき体が弱かったり、発熱を繰り返したり、頻繁に意識がなくなったり。
人それぞれなのだ。私は「人を無差別に不幸にしてしまう」という症状。
だけど、この病気の人々に共通する症状もある。
それは、『18歳までには死ぬ』ということだ。
晴人「死ぬ、、、って、どういうことだよ」
弥生「人より寿命が短いってこと。やだよね、こんな彼女、、ww」
晴人「そんなことないよ、」
弥生「私もあと2年しか生きれないのかぁ、、」
晴人「、、、」
夕方
弥生「今日はありがと!楽しかったよ!また行こうね、、」
晴人「うん。ありがと。」
本屋「どうでしたか、ポチさんの命は戻ってきましたか?」
晴人「あ、、1個お願いがあるんですけど、、」
本屋「では、この本に向かって願い事を言ってください。」
望月弥生の病気を治してください。