【小説】歌い手グループにはボカロがいます!DOLL:2

5 2022/07/09 21:40

ぴのる「は!?ボーカロイドエディタって…こいつボカロなわけ!?」

ask「はい、僕はボーカロイドです。マスターが僕を作りました。」

そう言いながら零度の方を見る。つまりは零度がマスターで、askを作ったと言う事だ。

修「零度ってボカロも作れたのか!多才だな!」

エディ「多才どころやあらへんけど凄いなぁ」

セツナ「何順応しちゃってるのよ…零度、アンタ本当にこの子を作ったの?」

零度「本当だよ。askが俺の事を『マスター』と呼ぶのが証拠だ。」

確かにそれはそうだ。つまり本当に零度がボカロを作ったという事になる。作詞作曲など何でもできると思っていたがここまでとは。

修「それにしても考えたな零度!ボカロなら音程が外れる事もないしオレ達に付いて行ける!」

ぴのる「しかも話し声人間みたいじゃん。これなら機械でも問題ないね、歌は。でも配信とかどうすんのさ。5人でやる?そしたらこいつだけ人気出ないよ?」

歌い手は振り向いてもらえるように配信をする。だがボカロであればその配信が出来ないのだから「歌」を見てくれるリスナーしかつかないだろう。グループの事をしっかり考えた上での発言だ。

零度「ぴのるくん、こいつがさっき自分で自己紹介したのを忘れたのか?君は会話もしていただろう。」

ぴのる「あっ…お前、もしかして…」

零度「うん。最新のAIも入れてみた。自分で考えて喋るから配信も出られるよ。」

エディ「AIって…どこでそんな技術仕入れてくるんや?」

エディの質問は聞こえなかったようにスルーして説明を続ける。

零度「askには成長型AIを入れたから、誰かと会話する事でどんどん感情豊かになっていく。極端に言えば赤ちゃんと同じだね。」

セツナ「なるほどね。配信でコメントを拾ったりして成長するからリスナーも食いつくって事か。」

まるで本物の活動者みたいね、とセツナが感嘆のため息をついた。

零度「まぁゲームは出来ないんだけどね。それは誰かのプレイを実況させる形でどうかな?」

修「…よし!いう事なしだ!ask、お前をメンバーとして迎え入れよう!」

ask「ありがとうございます。これからよろしくお願いします。」

ぴのる「ボクは活動出来るならそれでいいけど、お前はそれでいいわけ?」

ぴのるがそう聞く。数秒待ってから答えが返ってきた。

ask「僕はマスターの指示通りに動きます。マスターが入れと言うのなら、僕はグループに入ります。」

ぴのる「ふぅん…」

修「ask!そんなに敬語でかしこまらずにタメでいいんだぞ!あとマスターは堅苦しいし、呼び捨てで呼べ!」

ask「…はい。それなら、敬語は辞めるね。よろしく修。」

修「おう!よろしくな!」

セツナ「じゃあまずは自己紹介動画と最初の歌ってみたを決めましょう。特にaskくんの自己紹介ね。」

修よりもリーダーらしいセツナ。こういう時にはとても頼りになる。

零度「そうだね。まず最初は歌ってみたを投稿しよう。askがボーカロイドだという事は伏せて…ね。」

セツナ「それから自己紹介動画で言って注目浴びせるんでしょ?零度も悪いわよね。」

零度「プロデュースがうまいと言って欲しいね。」

ぴのる「ボクもかわいーい自己紹介にしないとなぁ~。」

エディ「本性バレんように気ぃ付けや~」

そしてそれぞれ自己紹介のセリフと歌いたい曲をチャット欄に載せる事になり、今回は解散となった。

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タグ: 小説 歌い手グループ ボカロ DOLL

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