[小説]君とたばこ
大学の飲み会。
盛り上がってきている中、彼は姿を消した
ふと外へ出ると、彼は煙草片手に風に当たっている
-…空が暗いからだろうか。
彼の眼は闇を帯びつつ、とても色っぽく見えた
印象は、見た目に似合わず明るめで、ニコニコと話を聞いている。というイメージだった
でも、彼のその表情、しぐさに、見惚れてしまっていた
彼が私に気がつくと、ニコッと微笑みながらこちらへ手を振っている
私はとっさにお辞儀をした
「煙草吸うんですね」
私はそう尋ねた。
彼は
「朱凛さんは吸わないの?」
と聞き返した。
「はい。私はあまり吸わないです…」
「そっか。」
……。気まずい
「「あの」」
彼の言葉と私の言葉が被る
「あ、すみません!先にどうぞ!」と私は言う
「いや、こっちこそ大した話じゃないんで。いいですよ」
「あ、えっと…美河さんって、し、趣味とかありますか」
…は。なに聞いてるんだ…!!私!!合コンかよ!
すると彼は言う「そうだなぁ、あ、僕最近楽器に興味あって。ちょっと集めてたりします」
楽器…かぁ。私はあまり知らないな
「へぇ~。すごいですね!」
「朱凛さんは?」
「私ですか?!」
「wそうです」
「私は…とくに…ないですかね」
本当に、とくにない。悲しいけどね
「ないんだw楽器とか、どう?」
「うーーーん…(はっきり言って、興味ないかも、、)」
あ!でも、あれなら
「あぁ!あれとか興味あります。ベース!」
「おお~いいね」
「なにがですかw」
と、こんな風に雑談をした後、そろそろ戻ろうとなって、飲み会に戻った
煙草の残り香が香ったそんな出会いだった
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