【小説】僕がいて、君だけがいない世界(最終話)
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(第三話)https://tohyotalk.com/question/330851
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(第五話)https://tohyotalk.com/question/331462
望月弥生の病気を治してください。
本屋「ほんとに、いいんですね?」
晴人「はい、弥生の病気が治るんだったら、俺はどうなったっていいです。弥生が生きてくれれば、それだけでいいんです。」
本屋「もう後戻りはできませんよ。あとで後悔しても、私は責任は取りませんので。」
晴人「もう、死ぬ覚悟は、できてます。」
本屋「、、、、はい、ではもう一度この本に向かって願い事を。」
晴人「はい、、」
望月弥生の病気を治してください。
晴人「これで弥生の病気は完全に治りましたか、?」
本屋「完全に、とは言えません。ですが、助かる確率は上がりました。」
晴人「よかった、、、」
本屋「幸運を祈ります。」
晴人「はい、ありがとうございます。」
その後、弥生は検査の為入院することになった。
病室
晴人「弥生、、?」
弥生「ん?晴人くん!!来てくれたのー?!」
晴人「あたりめーだろ、、んで、病気の方はどうなんだ?」
弥生「それがね!聞いてよ!!なんとなんと、、奇跡的に回復してるの!!!!」
晴人「ほんとか?!」
弥生「ほんとだよ!!これで晴人くんといっぱいデート行けるね!!」
晴人「よかった、、、、」
弥生「何泣いてんのwwwもしかして、涙もろい?ww」
晴人「うるせーよw」
弥生「でもね、念の為1週間は入院だってさ。つまんないの」
晴人「毎日見舞いに来てやっから。我慢しろ。」
弥生「はぁい!」
帰り道
弥生、元気そうでよかった。
もう少しで俺、死んじゃうのかな、、
晴人「まぁ、弥生のためになったから、いっか。」
スマホ📳「プルルルルル🎶」
晴人「こんな時間に誰だ?、、、はい。」
📱「〇〇病院です。弥生さんが」
お亡くなりになりました。
晴人「、、、、は?」
(あんなに元気だった弥生が、?なんで、?)
晴人「回復したんじゃなかったんですか、?」
📱「それが、高松さんがお帰りになられたあと、すぐに、、。多分、安心してお亡くなりになられたんだと思います、、、、」
晴人「ッ、、冗談じゃねーよ!!処置はしたのか?!」
📱「しました、手術をしようとしたのですが、体がもう弱っていて耐えきれず、、。」
晴人(弥生の病気を治す代わりに、弥生の命を失ったって訳か、、?)
📱「あと、弥生さんからビデオレターを受け取ったので、明日取りに来ていただければ。では失礼します。」
ブチッ
晴人「弥生から、ビデオレター、、?」
次の日
晴人「ビデオレター、、、?」
看護師「あ、高松さん、、こちらが弥生さんからのビデオレターです。」
晴人「あ、ありがとうございます。」
家
ビデオレターから弥生の声がする
『えっと、これ撮れてる?ん"、えーと、、、
君がこれを見てるってことは、私はもうこの世に居ないってことだよね。
なので、今私が君に伝えられる精一杯の言葉をこのビデオレターに詰めます。
私の病気治らないことは承知のこと。だから、周りの男の子たちには振られてばっかw
だけど、それでも君は愛してくれた。前から気づいてたよ!晴人くんの気持ちには。
でも応えられなくてごめんね。
こんな私を愛してくれてありがとう。完璧な彼女じゃなくて、ごめんね。
こんな私と違って、君には未来がある。
私よりももっと素晴らしい彼女を見つけて、結婚して、幸せになってね。
空から見守ってるから。幸せになってね。
私はこれから最後の手術に行ってきます!頑張るからね!!』
ビデオレターが終わる頃には俺の目には涙が溜まっていた。
どうして助けられなかったんだろう。俺があんなことを願わなければ。
俺には何が正解で何が間違いなのかが分からなかった。
晴人「ごめんね、弥生、、こんな俺でごめんね、、、。」
歪んだ、歪みまくった世界のバットエンド。
自分にとっての幸せが、相手の『シアワセ』だとは限らないから。