小説[素敵な世界]
私達は永遠に姉妹だよ?....
だから...逝かないで?..
「お姉ちゃん〜お母様が呼んでるよぉ〜」
「分かった。今行く」
私は、私の一族はこの国の貴族だ。
もちろんのこと、外に出ると周りの民衆の視線が
一気に私達に集まる。
「サンドラ様!今日も美しいです!」
「クロエちゃん可愛い〜」
「姉は運動神経抜群、頭脳明晰、妹は容姿端麗!流石だよねぇ〜!」
クロエにとっては分からないが、私にとって、このような過大評価をする連中は充分邪魔に思えた。
私が11歳の誕生日に近かった日のことだ。
「お母様達遅いね〜」
「すぐ帰って来るわよ」
私が窓の外を覗くと1匹の鳩がいた。何か一枚の紙を持っていて慌しかった。今すぐ私はそれを迷いなく受け取った。
「..............!」
私達の両親は不慮の事故で死んだ。いつまで、私は泣いていたのだろうか。いつまで、クロエに縋り付いていたのだろうか。今日は今までで一番最悪の誕生日だった。
悲しみで心が崩れかけていた時だった。それでもそばに、手を置いてくれたのはクロエだった。
「お姉ちゃん、泣かないで、お母様達がいなくなっても、お姉ちゃんを大好きでいられるのは、私だけだから、、。」
私は自分よりもクロエが不憫で不憫で余計泣きそうになってしまった。一番悲しいのはまだ8歳のクロエなのに...。
あれから3年後、意外にも思えるかもしれないが、私達は幸せに暮らしていた。両親の遺産でしばらくは持つそうだ。
だが....こんな日常も長く続かない、そんなこと本当は頭の中で分かっていた。
遺産目当てで強盗が入ってきた。いつもは近くにいるボディガードも今日は非番だ。
目の前に映ったのは拳銃だ。私は死を覚悟した。
引き金が押されたその瞬間。クロエの紫の髪が赤に染まるのを見た後
「クロエ⁇⁇?」
私は現実を抑えきれなかった。
クロエの口はもう動かない。残ってる事実は目の前で取り押さえられる強盗とクロエ庇ってくれたということだけだ。
あれから8年後、
今日も依頼が来た。
目の前では穢れなき貴族を装って裏では頼まれた奴を殺す。そのような生活を送っていた。
辺りは血飛沫の嵐だ。
「ふぅ、今日はこんな頃合いかな...」
明日は妹の命日だ。少し準備をしよう。
百合の置かれた墓場の前に来た。この前掃除で見つかったウサギの人形を置いた。
「また会える日が来るといいのに...」
そう思い、私は後ろを振り返った。
すると、先程置いたウサギの人形がなくなっていた。「!?」
辺りを見回すと一人の少女がいるではないか。
その少女からは懐かしさを感じさせる...
続く。
トピ画はサンドラとクロエです。クロエは色塗り途中なのでわかりにくいですが紫の髪で、水色の服を着ています。参考にしてください
。思いつきで書いたものなので下手ですがコメントよろしくお願いします。わかりにくいが