【小説】マイ・リトルレナ第3話①
私はたくさんの罪を犯している。
ひとつは、レナを連れ去ったこと。
ひとつは、レナを連れ去るときに車を盗んだこと。あと無免許。
ひとつは、私をいじめてきた同級生を自殺に見せかけて殺したこと。
ひとつは、私を長年縛っていた両親を殺したこと。
私は、小5の秋、クラスの男子に告られて断ったらいじめられた。
男子は、私が思いどうりにならなかったのが面白くなかったみたい。
くだらない理由。
いじめは徐々にひどくなっていく。
担任も見て見ぬふり。
最後にゃ体育倉庫に一日中閉じ込められた。日曜日だったし誰も来なかった。
私も限界だった。
だから足を踏み外したように見せかけて殺した。
まだばれてない。
それから3年後。
私の親はとても厳しい人だった。
毎日勉強づくしの毎日。遊ぶなんかあり得ない英才教育。
つまんない
わざと何も書かずに出したら殺されかけた。
そんなに怒る?
たかが中学校のテストなのに。
母は母で私が悪いと庇いもしない。
もう飽きた。
包丁奪って刺してやった。
ついでに母も。
解放された気分。はじめて自由になった気がした。
殺しがばれるのも時間の問題だから、死ぬことにした。
あいつらの私の人生計画を私が崩す、この上ない高揚感。
その第一歩を踏み出そうとしたとき、レナが現れた。
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