余命3000字 ⚠︎オリジナルの小説です

6 2022/12/25 22:39
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⚠︎この小説はとんでもない文字数の曲を作ろうと友達と書いた曲を基にしています

余命3000字の短編小説集とは一切関係ありません

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「余命3000字」

そんな事が書かれた手紙が来たのは

ついさっきの事だった

*

今世界ではおかしな事が起きている

自分の、、、かはわからないが

余命の書かれた手紙がもれなく全員に届いたらしい

ちらっと隣の人のを見てみると

「余命53年」

とか

「余命37年」

珍しいのでも

「余命48時間」

とか

とにかく字数なんて誰1人いないってこと

なんなんだこの世界

*

どうやら字数とは

思った事や聞き取った事等が脳内で文字に変換されることで

増えているようだ

生憎僕は学生

今日の授業は寝ておこう

、、、眠れない

「えー関数ax二乗のグラフは……」

はぁ、気を抜くとクソ教師の声が

「おい、〇〇。〇〇!起きろや」

喋んなよってか僕じゃん

「〇〇!いい加減に起きろや。ぶん殴んぞ」

「うっせーよ命削ってまで授業受けられるか」

クソ教師があっけにとられている間に僕は教室を抜けだす

とりあえず、、、病院、、かな

*

待ち時間ってこんなに長いってこと初めて知ったな

まぁ予約なんてしてないし

ってかなんで病院なんだろ

別にどこでも良かった気がする

「〇〇さーん」

やっとかな

「どうされました?」

医師は言う

「えっと、、、あの、、、余命が、、、3000字って」

「えっとあ、すいません!あのどこへ行っていいのか分からなくて」

言葉に詰まった後、逆に全てをはきだす

「大丈夫ですよ。まずは落ち着きましょう」

医師は優しく対応してくれた

そして

「もう分かっているかもしれませんが思ったこと聞き取ったことが文字として変換されることで

あなたの寿命は縮まります」

やっぱりか、、

医師は続ける

「生き残りたければ

"今日中に3000字削りきってください"」

は?

「それじゃ今日で死ぬじゃねーか」

いきなりのことに声を荒げる

「えーっと説明しますね」

そう言って医師は話し始める

なんでも余命が変わった人がいるそうで

寿命が尽きる前に死ぬと

寿命が延びる、、、らしい

ところで疑問

「で、、、なんで今日中、、」

「感ですね」

は?

「と言うのは冗談で

延びた人みんな今日死んでるんです」

*

なるほど、、、うん。分からん

「もう時間はありませんよ。なんせもう

後2時間ほどで今日は終わってしまうのだから」

そう医師に言われ時計を見る

22:01

「え、、もう?」

学校を出たのは昼過ぎだったはずだ

「どうやらあなただけ、時間がずれているようですね」

そう言われた後急に体が重くなるのを感じた

残された時間が少ない

バカな僕でもわかるほどはっきりと

死が迫っているらしい

後たった2時間

このタイムリミットが

重く 重くのしかかる

力なく崩れた体から

冷や汗だけが滲み出る

ここまでで1048字

2時間で半分以上、、できる気がしない

*

余命はきっかり3000字故に高速で回るボクらの音

ねぇどんな夢や戯事やどうせ塵となってるXX分後

あぁ君の声を聞かせてよでもね

どうしようもないやしょうがない

*

聞いたこともない歌だ

余命はきっかり3000字

まるで僕みたいだ

「ねぇ

どうせなんて言わないでよ

散々生きたくないとか言ってたけどさ

いざ死が目の前にあると知ったら

怖くて仕方ないんだ」

どうしようもない考えしか浮かばない

*

何を思ったかふと目線を上げる

「え」

今まで病院にいたはず

でもそこにあるのは

火事だ 火事、、、?

そんなはずはない ありえない

だってここは病院で 真っ白な壁が目の前にあったはずだ

誰かの叫ぶ声が聞こえてくる

誰かの嘆く声が聞こえてくる

誰かの 誰かの 誰かの、、、誰だ 誰なんだ

幻覚のような 夢のような

触れれば壊れてしまいそうな、、、

誰かがいてくれる事は奇跡なのか必然なのか

君、君、キミ、、

そうだ

ずっと誰かを探していた

誰か、誰か、、

また忘れてしまいそうだ

*

「一緒に遊ぼ」

顔も名前も覚えていない

「宿題終わった?今回の難しかったね〜」

透き通った声で柔らかい笑顔で

「新発売のアイス買えたんだ!最後の一個だったんだよ?」

君との何気ない会話が

「もうお別れか、ずっと言ってなかったね。私の名前は」

*

名前は、、、名前は、、

思い出せない

「あれ」

いつの間にか走り出していたらしい

息がしづらい

辺りを見渡してみるが知っている建物や景色はどこにもない

「どこだ、ここ」

港のように見えるが

水は赤黒く濁っている

そして何より

「あれは空?それとも水なのか?」

月はいつもの数倍は大きく

空にはあろうことか

水面が写っている

*

「なんでそんな簡単に言えるのって

だって私にとってそれは簡単なんだから」

声が聞こえ、慌てて振り向くと

花が咲いていた

赤、青、赤、青

見たこともない二色の花が無数に咲いている

「どれだけ頑張ったって意味はないんだよ

あいつにはどうせ勝てないよ」

今度は別の方

「花が、、喋った?」

花達が一斉に何かを話し始めた

「期待しないで

理想を押し付けないでよ」

聞き取れたフレーズ

全部どこかで聞いた覚えがあるような

「記憶?」

小さい頃に気に入って読んでいた本に書いてあった言葉

"花は記憶、花は歴史。いつも誰かに聞かれている"

「花は、、記憶、、、花は、、、歴史、、」

、、、このフレーズ達

僕が言った、言われた言葉?

多分

赤い花は言われた言葉

こっちの方が圧倒的に多い

青い花は言った言葉

こっちの方がよく覚えてる

なんでこんな、、、

*

そうだ

こんな事してる時間なんて無かったんだ

ここまでで約2100字

対して時間は30分を切っている

あれ

こんな時間に外って深夜徘徊、、、

でも警察とかいないし

まぁいいか

生き残る方が大事だ

、、、

考える事がない

何も思いつかない

さっきまでの景色もいつの間にか変わって

今この空間は

本当に何も無い

まずいまずいまずいまずいまずい

もう時間がない

何か考えろ 何か感じろ

小さなことでいい 常に何かを文字に起こせ

焦ってしまう 頭が真っ白になりそうだ

まだまだ足りない 届かない

君を置いて消えてしまう

またひとりにしてしまう

*

僕の人生がもうすぐ終わるかもしれないと思うと

やっておきたかった事がいくらでも出てくるようだった

「、、、余命はきっかり3000字故に高速で回るボクらの音

ねぇどんな夢や戯事やどうせ塵となってるXX分後

あぁ君の声を聞かせてよでもね

どうしようもないやしょうがない」

なぜか覚えていたようで

歌詞も音程もスルスルと出てくる

「本当に僕、これで終わりなんかな」

「終わりにしたい?」

また声が聞こえた

今度は花からではなく

人の声

どこか聞き覚えのある声

透き通った声

そして

柔らかい笑顔

「え、、君は」

ずっと探していた

あの、、、

「誰」

*

「?私の事、覚えてない?」

いや、覚えてはいる

ただ

「分からない、君の事が

君が見えないんだ」

そう言って僕も疑問をもった

そうだ、君が分からない理由

見えないんだ

靄がかかっているような

「?なんでだろうね」

呑気に答える君を見て

ほんの少し苛立ちを覚える

24時はもうすぐそこだ

とりあえず話している時間はない

無事に生き残ったらちゃんと話そう

頼むからそれまで待ってくれ

「そういえば名前、結局言って無かったね

私の名前は」

今はどうでもいい

後約230字

早く終わってくれ、もういいだろう?

僕も飽きたよ、助けてくれよ

「縺ソ繧薙↑縺ォ菴吝多縺ョ謇狗エ吶r譖ク縺?◆縺ョ縺ッ遘

縺ゅ↑縺溘′遘√r隕九k縺薙→縺悟?譚・縺ェ縺??縺ッ

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蟇ソ蜻ス縺悟?縺九l縺ー縺昴?譎ゅ∪縺ァ讌ス縺励s縺ァ縺上l繧九→諤昴▲縺溘?」

え、、なんて言っているんだ?

多言語を話されているようだ

そうか、これは全部

僕が見ていた夢の中

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その他2022/12/25 22:39:42 [通報] [非表示] フォローする
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1: 零雅 @reiga420190 2022/12/25 22:46:09 通報 非表示

1話完結にハマってしもうたw

今考えると初音ミクの消失が1500字ない時点で無謀すぎる……


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