【小説】アニメのラスボスを拾いました!?第一章②
前回の続き。
アニメの中から逆トリップしてきちゃったラスボスと一般人が恋するお話。
わーにん!!
• ど素人が書いてます。設定ガバガバ、細かいことは気にしない!
• 女性向け、恋愛もの、長編、まあまあファンタジー
• 無理だと思ったらプラウザバック。地雷に配慮してません
• 残酷な描写、R15くらいの描写がこれから出てくるかもしれない
• なんでも許せる人向け
アニメのラスボスを拾いました!? 第一章②
「いいから、米山さんはベットで寝てください!」
「いいや、君がベットで寝るべきだ」
「私は大丈夫ですから!米山さんの方が疲れているでしょう!?」
軽く自己紹介をしたあと、今日はもう遅いため明日話し合うということになった___というよりこちとら遅くまでバイトをしていたのである。体が限界だった。しかしここは私の家、つまり女子高生の部屋であって、米山さんは26歳の立派な男性。そして当然だがベットはここに1つしかない。さて、ここで生じる問題がどちらがベットで寝るのかという問題である。
「あーもう分りましたよ!今日は私がベットで寝ます!」
お互い譲らない状態がかれこれ10分程度続いた結果、ついに折れた私は渋々首を縦に振ることになった。これで良いでしょう!?とつい声を荒げるとふは、と吹き出す声が。
「なに笑ってるんですか」
「いや、高校生にしては随分大人っぽいなと思っていたが案外子供っぽいところもあるな、と」
「それはあなたがしつこかったからでしょう!?というかなんですか子供っぽいって!」
「はは、実際子供だろう?」
「半年後には大学生になりますが!?」
軽口を叩きながら毛布を手に取り床に敷く。毛布だけでは寒いだろうが我慢してもらうしかない。枕は一つしかないな…、あ、これでいいか。椅子の上にあったクッションを手に取り毛布の上に置く。じゃあこのクッションを枕がわりに、と言おうとした時、ふと「これ、私がいつも座るときに敷いているやつだよな…」と気付く。
「このクッションは?」
「い、いやなんでもないですよ!あー、えっと枕が一つしかないんですが、あの」
ああそういうことか。と米山さんが納得したように頷く。
「それならこのクッションで全く問題ないよ」
「いや、それ私がいつも、その、座る時に使っていて…」
恥ずかしくて語尾が尻すぼみになる。顔が熱くなっていくのが分かり、思わず顔を逸らした。
「ほんとに気にしないでください!じゃあ私はお風呂に入ってきますから。あ、私が良いと言うまで脱衣所には入らないようにお願いしますね!家は好きなように見てもらっても良いですが私の部屋だけは入らないでください!」
矢継ぎ早に言って脱衣所に駆け込む。ドアが立ててはいけない音を立てていたそがんなことはどうでも良かった。まさかこんな些細なことまで気にしてしまうなんて。いくらなんでも気にしすぎでしょう、私。そんなことを考えながらふと見た鏡には顔を見事に赤く染めた自分が写っていた。
◆◆◆
物凄いスピードで駆けていった彼女を呆然と見送る。少し顔が赤かったような気がしたが、まあそんなことは重要ではない。彼女はなぜ自分を家に連れてきたのか。なにが目的なのか。今のところ敵意は感じられないが、それはこちらに漬け込むためだという可能性は十分にある。子供とはいえ高校三年生、知識も思考力もある。警戒しなければ。
「盗聴器の類は…ないな」
一通りの部屋のコンセントやペン、パソコンなどを見て回り、盗聴器の有無をチェックをする。それから注意深くあたりを見渡すが特に変わった点はない。最後に彼女の部屋に入ろうとドアノブに手をかけるが、流石に女性の部屋に入るのはと思い直し手を戻した。リビングに戻り、冷え切ったお茶が入ったコップに口をつける。お茶を淹れた時、行動に怪しい点もない上彼女も同じものを飲んでいたため、毒が入っている可能性はまずないだろうと考えての行動だった。軽くため息を吐きながら見た時計の短針は2と3の間を指している。俺はゴクリ、と喉を動かしながら目を閉じ、今日の出来事を思い出すのであった。
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ふと風呂場のドアが開く音が聞こえた。それを合図にぐるぐると巡っていた思考が止まる。一度止まってしまえばどっと疲労感が襲ってきて、もう何も考えられなくなった。疲労に気付いて仕舞えば重くなってくる瞼。今日は一旦寝るか、と考えることをやめ床に転がった。
◆◆◆
「あれ、米山さん寝ちゃってる…?」
髪の毛を乾かし終わりドアを開けると、そこには無造作に床に転がる米山さん。もっと警戒しないといけないのでは?と疑問に思いながらも、別の世界に来たんだ、そりゃあ疲れてるよねと納得し起こさないようにそっと横を通る。
「おやすみなさい」
そう呟きながら目を閉じる。明日から本格的に色々考えなきゃだな。まずは買い物だろうか。ああ、それと___。巡っていた思考はだんだん曖昧になっていく。やがて、意識はゆっくりと落ちていった。
「ああ、君も良い夢を。」
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二作目、前回の続きです!なかなか物語が進まない…。良ければコメントで感想聞かせてください!