【小説】私は恋に落ちました。

私は恋に落ちました。

多分、これが初めてでしょう。

いや、絶対。これが初めてです。

今いる人全てが知らないこれからの世界。

私はとても楽しみです。

・・・

私は恋に落ちた。

この世界の名前はまだない。

きっと。

でも、「天国」というものより辛辣で

「地獄」というものよりは全然楽な世界だ。

実際、「天国」も「地獄」も知らない。

けどきっとそんなイメージで合ってるでしょう。

・・・

私は恋に落ちました。

長く語ってる場合なんてないので

もうそろそろ終わりにします。

・・・

私は恋に落ちた。

よくメンヘラとかヤンデレとか言われるけど。

そんな難しい言葉を私が知ってるわけがない。

できればもっと簡単な言葉で説明してほしい。

・・・

私は恋に落ちました。

これは私とあともう1人、あなたの物語なんです。

だから最期にこれだけは言わせてください。

私は、私を選んでくれなかったあなたを一生恨みます。

いや、一生ではないか。

まぁとにかく、

あなたを犯罪者にできた私は幸せ者です

これからの終わりなき世界

あなたは牢獄で、

私はこの名もなき世界で、

それぞれの道を歩いて行くのです

・・・

元気ですか？

噂によるともう刑務所を出たらしいですね。

同級生はみんな成人したらしいですね。

みんな私よりも断然年上になって

倍以上の人生を送っていくらしいですね。

あれもこれも全部あなたのせいです。

私を選ばなかったあなたを神様はずっと見てます。

あなたに沢山の不幸が訪れますように。

そして、私の苦労が報われますように。

Fin．