【小説】この世界が終わる最後に 第10話「俺が頑張らないといけない理由」
9話
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「……私は、結衣人のことが好きだから。」
「……私のせいで結衣人が3回死ぬ?…そんなの耐えられない、耐えられないけどさ…」
遥が泣きそうな顔で俺に言う。
「次は死なせないって、私は思うよ…」
「…3回も、しかも私のせいで3回も……。」
「…辛いかもだけど次は死なせないって思って行動するしか手が無いんだよ…!」
そう言った瞬間、遥は俺から逃げるように去って行った。
充分泣いたのに、泣きそうになった。
そうだ。俺のやるべきことはこの地獄の死に戻りから脱出死ぬすることだ。
やっとわかった気がする。
遥がもし俺みたいに大切な人を無くしたとしても頑張る理由が。
好きな人を失くす、自分が大切な人を失くす、しかもそれが自分のせいだったら何も考えられなくなる。
さっきの俺はそうだった。だけど遥はこの状況を打開するには立ち上がるしかない。
立ち上がる理由は、大切な人を守るため。
「…俺は、なにやってんだ。」
この状況に苦痛を抱くのは誰だってそうだ。だが遥は違う。
辛くても頑張って大切な人を守るのだ。
そのような姿を、俺は真似をしないといけない。
遥を、助けないといけない。
「この世界が終わる最後に」…
…いや、もう遥に「最後」を向かわせたりしない。
そう誓った。
俺は誓ったあの日から計画を練り始めた。
多分、火の玉がでてきたってことは魔法が使えるってことだ。
現物を見たときも結構驚いていたが、今考えるともっと驚いていたりする。
「…えぇっと、魔法が使える…異世界…?」
まずまずこの現実世界に異世界なんて存在しない。
アニメでは転生や転移などが異世界の行き方だ。
イコール「死後の世界とかそんな感じなのだろう。」とアニメを最初見た時、俺がこのような状況に至る前までは思っていた。
「……この宇宙の中に…異世界の惑星がある…ってことか…?」
そのようにしか思いつかない。
よくある設定だが、地球以外の惑星に人間みたいな生物が住み着いていて、その生物が地球を発見し、襲おうとする感じのあれ。
まぁそう考えたとして、その生物に対抗できるものはあるのか?
「…あれがあるじゃないか……。」
俺は唾を呑んだ。
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