小説 『あの日』
去年の春、夜桜が綺麗で二人で写真たくさん撮ったよね。その日撮ったほとんどの写真に亜香里が写ってた気がする。次の日は入学式ってこと忘れてて大急ぎで帰ったよね。入学式の日は寝坊して走って行ったよ。ギリギリ間に合ったけど、亜香里がまだ来てなくて。結局亜香里は遅刻して先生に怒られてたよね。なんだか私も気まずかったよ。
夏はめっちゃ遊んだよね。ただ雨が多かったからそこまで遊んでないのかも。夏休みの宿題も多かったし。それにしても暑かったよね。前の年よりも気温が高くて外に出たくなかったよ。けど、今までの夏で一番楽しかった。いい思い出になったよね。
夏が終わって秋になったら急に寒くなったよね。気温の差がこれからどんどん大きくなっていくのかなって思った。そのうち春夏秋冬が夏冬になるんじゃないかなんて考えてた。秋は意外とあっという間だったね。私はなんとなくそう思った。
あれは冬だったよね。私と亜香里が最後に会った日。いつも通りまた来週って手を振ったよね。今も覚えてる。もう少し亜香里と居たかったな。もう少し話したり遊んだり勉強したりしたかったな。
亜香里、大好きだよ。ずっと亜香里のそばにいるからね。
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