【小説】4話「今日からよろしく」

4 2026/08/24 14:44

4話「今日からよろしく」

「ねぇ、君何してるの」

「、!?あ、その部屋の番号を教えてもらったんですけど、どうやって入って良いのか分かんなくて...」

気配がないと思っていたのに、人がいたなんて。

「なるほど、新人さんか。ノックは3回やったあと、数秒おいて1回ノックだよ。これは入る時のやつ。なにか用がある時はまた違うノックをするんだ。」

「ノック3回、数秒おいて1回。わかりました、!」

「...めんどくさいよね」

笑いを入れながら先輩は言ってきた。

「いえ、そんなことないです」

俺なんかを拾ってくれた此処には感謝してる。それくらいはやんなきゃ。

「L-12か、じゃあノクスのいるところか。」

「ノクス...?」

「此処では有名な人だよ。ちょっと無愛想だけど。」

無愛想な人なのか...。

「そういえば申し遅れたね。自分はソル。言わずもがなコードネーム。」

ソル。意味を調べたことはあったが覚えてない。

「ソルさん、!ありがとうございました。」

じゃあね、と言い残して帰っていった。

それで、ノックしなきゃ。

…怖い。昔の俺が手を離してくれない。

此処ではそんなことないって思ってる。

でも。

『まぁ、期待してるよ』

クラージュの言葉を思い出した。

期待されてるんだ。このくらい遂げなきゃ。

腹を割ってノックをする。

「、どうぞ」

扉の奥から低い声が聞こえた。

「は、はじめまして。今日から同じ部屋で過ごさせていただきます。えっと、コードネームはまだ...。」

「ん。...ノクスだ。」

この人が、ノクス。

「よろしくお願いします」

「俺ラディアント!ラディって呼んで!よろしく」

「よろしくお願いします、!」

元気な人だな。光を放つ存在だ。

「もー、ノクス無愛想だよ!新人くん怖がってるじゃん!」

「うるさい。」

「ノクス酷いー!」

この二人は付き合いが長いのか。

「ちなみに新人君。もう一人いるのは知ってる?」

「はい、聞きました。」

「もう一人は、今任務中なんだけど、エクリプスって言うんだ!」

「そうなんですね、!」

こんな朝から任務なんて、どれだけすごい人なんだ...。

コンコンココンという音が聞こえた。

ノック...?  

「レヴァナントだ。入るよ」

師匠、!?

「少しだけ、話をさせてほしい」

「俺、ですか?」

まさかの俺に用があるとは。

「新人君いてらー!」

「いってきます、」

小さな電球がついた小さな部屋に呼び出された。

俺、怒られるのか?

「今、エクリプスが任務をしているのは知ってるか?」

「は、はい。同じ部屋の人が。」

「今から君にはエクリプスの記録をとってもらう」

「記録...え?」

なんで?記録?な、なんのために?

「急ですまないよ。9時までには現場にいなくてはなんだ。」

「必要なものとかって...?」

「ないよ。じゃあ、ついてきて」

本当に急だな。これは俺の任務の内に入るのか?

というか断る権利すらないんだな。

でも、言えるような空気じゃない。

少し早めに歩く師匠に追いつこうと、足を動かす。

昨日まで道で寝て、小汚い服で生活してたのが馬鹿らしく思えてくるな。

__「この先にエクリプスがいる。事情は説明してるから、安心して記録をとってくれ」

「分かりました。」

5話へ続く

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