【小説】4話「今日からよろしく」
4話「今日からよろしく」
「ねぇ、君何してるの」
「、!?あ、その部屋の番号を教えてもらったんですけど、どうやって入って良いのか分かんなくて...」
気配がないと思っていたのに、人がいたなんて。
「なるほど、新人さんか。ノックは3回やったあと、数秒おいて1回ノックだよ。これは入る時のやつ。なにか用がある時はまた違うノックをするんだ。」
「ノック3回、数秒おいて1回。わかりました、!」
「...めんどくさいよね」
笑いを入れながら先輩は言ってきた。
「いえ、そんなことないです」
俺なんかを拾ってくれた此処には感謝してる。それくらいはやんなきゃ。
「L-12か、じゃあノクスのいるところか。」
「ノクス...?」
「此処では有名な人だよ。ちょっと無愛想だけど。」
無愛想な人なのか...。
「そういえば申し遅れたね。自分はソル。言わずもがなコードネーム。」
ソル。意味を調べたことはあったが覚えてない。
「ソルさん、!ありがとうございました。」
じゃあね、と言い残して帰っていった。
それで、ノックしなきゃ。
…怖い。昔の俺が手を離してくれない。
此処ではそんなことないって思ってる。
でも。
『まぁ、期待してるよ』
クラージュの言葉を思い出した。
期待されてるんだ。このくらい遂げなきゃ。
腹を割ってノックをする。
「、どうぞ」
扉の奥から低い声が聞こえた。
「は、はじめまして。今日から同じ部屋で過ごさせていただきます。えっと、コードネームはまだ...。」
「ん。...ノクスだ。」
この人が、ノクス。
「よろしくお願いします」
「俺ラディアント!ラディって呼んで!よろしく」
「よろしくお願いします、!」
元気な人だな。光を放つ存在だ。
「もー、ノクス無愛想だよ!新人くん怖がってるじゃん!」
「うるさい。」
「ノクス酷いー!」
この二人は付き合いが長いのか。
「ちなみに新人君。もう一人いるのは知ってる?」
「はい、聞きました。」
「もう一人は、今任務中なんだけど、エクリプスって言うんだ!」
「そうなんですね、!」
こんな朝から任務なんて、どれだけすごい人なんだ...。
コンコンココンという音が聞こえた。
ノック...?
「レヴァナントだ。入るよ」
師匠、!?
「少しだけ、話をさせてほしい」
「俺、ですか?」
まさかの俺に用があるとは。
「新人君いてらー!」
「いってきます、」
小さな電球がついた小さな部屋に呼び出された。
俺、怒られるのか?
「今、エクリプスが任務をしているのは知ってるか?」
「は、はい。同じ部屋の人が。」
「今から君にはエクリプスの記録をとってもらう」
「記録...え?」
なんで?記録?な、なんのために?
「急ですまないよ。9時までには現場にいなくてはなんだ。」
「必要なものとかって...?」
「ないよ。じゃあ、ついてきて」
本当に急だな。これは俺の任務の内に入るのか?
というか断る権利すらないんだな。
でも、言えるような空気じゃない。
少し早めに歩く師匠に追いつこうと、足を動かす。
昨日まで道で寝て、小汚い服で生活してたのが馬鹿らしく思えてくるな。
__「この先にエクリプスがいる。事情は説明してるから、安心して記録をとってくれ」
「分かりました。」
5話へ続く
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