【小説】 夏 第一話「始まり」
2026/09/02 20:25
どこかでチリンと風鈴が鳴った。
「明日夏祭りいこーぜー」幼馴染の谷崎ミヅキからだ。
「いいよ。何時から?」私は用意していたかのように素早く答える。
「返信はやすぎwwww16時とかどう?」些細なことで爆笑している彼の姿が目に浮かぶ。
「了解」
「わかってると思うけど、いつもの場所集合ね。」
この祭りを主催しているのは自治会などではなく、この学校では嫌いな人はいない、学級委員長である谷崎ミズキの叔父が主催している。
あの谷崎ミズキに誘われているのだ。行かないわけがない。強制ではないが、この祭りに行かないということはその後の学校生活にて周囲との距離を置かれることを意味する。
そして祭り当日。一つの町のように入り組んだ商店街にはスクランブル交差点か!とツッコミを入れたくなるほどの鴨宮中学校生が溢れかえる。
待ち合わせ場所に着くと、ミヅキの右腕的存在である片丘リュウジがあくびをしながら「ようやくきた。じゃあ、行こうか。」と言う。いったい何時からいたんだ。
すると、風鈴が鳴ったかと思ったと同時に、目の前が真っ暗になった。
いいねを贈ろう
いいね
0
コメントしよう!
トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する 
