ロボット

ある荒野にロボットがいました

少し前までそこにはたくさんの人間がいてみんなでよく喋っていました

そしてロボットは1人の女性に恋をしました

強い恋愛感情を抱きました

ロボットは気付きました

「自分には心がある」と

ロボットは女性に振られました

揶揄われました

その心は壊れてしまいました

女性はその荒野を出て行きました

それを皮切りに1人、2人とロボットの友人が消えて行きました

最後の1人がいなくなった時

ロボットは気付きました

「心があるから傷つくんだ」と

それからロボットは心を持ったことを恨みました

自身を偽り

偽りの笑いを作って

普段通り過ごそうとしました

けれども

自身を完全に偽ることはできずに

どんどん

壊れて行きました

するとロボットはもっと素晴らしい案を思いつきました

「そうだ、体を壊せばいい。心を壊せばいい」

ロボットは

ナイフで自身を傷つけました

心も壊れました

そして後に残ったのは

何も考えなくなった本当の「ロボット」でした