小説 「幻封縧」という「題名」
「幻封縧」という「題名」
「ねぇ茶魔」
「何?」
「私たちが住む世界は何故 幻封縧 と言うんだろう」
「この名前にはきちんと由来があるの」
「へぇ、どんな由来?」
「祖父母から聞いた話だから本当かどうかは分からないよ、凜兎」
「いいよ」
「これは千年。いいえ、何億年もの昔のこと」
☆*。:⭐︎:。*
うーん、ふわぁよく寝たな〜。あれ?ここどこだろう、とても綺麗でどこか懐かしい。
結界だ。本で読んだ時に見たことあるけど、実際に見るのは初めて、本当に存在したんだ…。
………私これからここに住むのかな、誰もいないようだけど私が初めてなのかな。そうだったら、ちょっと嬉しい。かな…
もし、本当に住むのなら、ここに名前…いや、題名をつけなきゃ。たった今から始まる物語の題名を。
そうだなぁ、幻はつけたい、「幻」の世界という意味で。後は…結界だから封印されてる?じゃぁ「封」もつけようかなぁ…。
これから築かれていく命…はどうやって表そう。簡単には表せられない「命」を……
「糸」
そう思ったら勝手に口から出ていた。そう、糸だ。糸のように連なって切られなければ、ずっと絶えない糸。でも糸じゃなくて…
うん、いい題名。
こうして、水空遥がつけた初めて誕生したこの世界の名、いや題名は
げんふうじょう
「幻封縧」
幻の封印された世界で繋がれる命
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