【小説】もう一度、桜の下で。

6 2023/03/25 07:40

もう春だ。

私は、桜木美陽。中学3年生。

あと少しで卒業してしまうから、私はやっておきたいことがある。

それは、清水春木くんに告白すること。

春木くんは、先月転校してきてから1ヶ月もたってないのに一目惚れしちゃった。

それは、顔がイケメンとか、性格がクールとかじゃないの。

転校してきた初日、3人組を作っての時に親友のみなみと私がペア相手がいなかった時のこと。

春木くんが「俺、ここ入っていい?」と言ったからなのと、図書室で本を一人で読んでたら「隣で読んでいい?」と言ったから。

みなみには見えないらしいいけど、私にとっての春木くんは憧れの存在なの。

すごくフレンドリーで優しく話しかけてくれる。

私もそんな存在になりたかったから。 (省略)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「えーもう告白しちゃいなよー!」

みなみに相談したら、そう言われた。

「え、、でもあたしはみなみと違って陽キャってやつじゃないし、、」

「陽キャも陰キャも関係ない!!」っていうみなみだけど、、

そこに突然視界に春木くんが入った。

「今だよ!美陽!行ってきなっ!」

そう言われ春木くんのところに押し出された。

私は体制を崩して彼の目のまえで尻餅をついてしまった。

「美陽?大丈夫??」

「あ、え、その、、大丈夫ーー!」

「あ、み、美陽!」

笑いながらいい、恥をかきながらみなみのところへ戻った。

「やっぱ私にはダメだ、、」

「諦めちゃダメだよ美陽。応援してるから。」

私は深くため息をついてみなみに言った。

「ちょっと外行ってくる。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「はぁぁぁぁ」

外に出て庭の桜見橋でもう1度ため息をついた。

(告白したいけど、やっぱ無理だよ。さっき恥かいたし。)

顔を上げたら目の前に満開の桜の木があった。

「ここの桜の木、、綺麗だよね。」

驚いた。隣に春木くんがいたから。

「は、春木くん?!」

「ごめん、ちょっと桜が見たくて。」

春木くんはそういい、もう1度視線を桜の木に戻した。

(告白するなら、、今しかない!)

私は勇気を振り絞って、言ってしまった。

「は、春木くん、、言いたいことがあるんだ、、」

「ん?どした?」

「あのね、す、す、好きなの!春木くんが!」

その途端、彼は驚いたような顔をした。

「俺のことが、、?」「うん、、」

やってしまった。ついに。

彼に嫌われたら私は、どうしようもできなくなる。

「嫌だった、?嫌いになった、?」少し聞いてみた。

そしたら驚きの返事が返ってきた。

「いや、これで美陽のことは嫌いになるわけない。嫌でもないよ、、?別に。だけど、俺こういうの初めてだから、準備できてなくてどう返事したらいいのかわからなかったの。」

そうか、春木くんはこういうの初めてなんだ。だったら私も、、

「春木くん。いいよ。準備できてないなら『無理』って言っていいんだよ。それで私は傷つくと思ってるなら大丈夫だから。」

春木くんはしばらく黙り込んでしまった。

少しして、「じゃあ、ごめんね、、。あ、俺教室に戻る。」と言って教室に戻った。

傷はついた、だけど耐えられた。ならいいんだ。これで。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

告白してから二日が経った。

私はまだ少し苦しくて春木くんに話せてない。

うつむいた状態で自分の教室に入った。

(春木くんは、、まだ来てない。)

静かに自分の席に座り込んだら隣の席に女子グループが集まってることに気づいた。

「えーまじ!?告白したの?!」

「で、で、で、答えは!?」

そう聞こえてきた。

(告白、、なんの話、、?)

「ねぇ、その、、なんの話?」

告白した女子はやっぱり隣の席の七海ちゃんだった。

「ふられたよ。へへへ、参ったなぁ」

平気な顔で言う七海に私はつい驚いてしまった。

(どうして、、そんなに平気な顔で言えるの?)

そしたら七海ちゃんの友達が同じことを聞いた。

「んえーー!?どうしてそんな平気な顔でいられるわけ?!」

「え、だってさ。告白って振られたら終わりじゃないじゃん?振られた後、どういう気持ちでいて、どう活かし、またどう挑戦するか、でしょ?」

当たり前のようにいう七海ちゃんが眩しく見えた。

(そういうことなんだ。恋って。告白をした後どう成長するかが大事、ってこと?)

グループから離れた。

(少し考えよ、、)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

告白して5日が経った。

私は無意識に図書館に行った。

そこには千夏くんがいた。

「千夏くん、、こんにちは。」

「お、美陽。ヤッホー」

__ピコン。

千夏くんのスマホが鳴った。

誰からだろう。

「誰から来たの?」少し失礼かもしれないけど、なぜか気になった。

「彼女。」「え、?!千夏くん彼女いたの??」

「結構前に告白したよ。2年の時。」

(よくまだ付き合ってるな、、すごい。)

「なんでそんなに平和で1年過ごせるの?」

そしたら千夏くんは私に言った。

「嫌じゃん。すれちがいっぱなしって。気まずくない?悲しくない?」

__その気持ちはあたしが一番よく知ってる。

「嫌われたみたいになるから俺ら喧嘩にならないよう、うまくやってんだ。」

それだけいい、本を借りて図書室を出てった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後、みなみにも相談した。

みなみも似たようなことを言った。

「恋は物語だから、どう終わっても本になるよ。」

(恋は物語、、)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

告白して1週間。

私はもう悲しくなんかない。苦しくもない。

ただ桜見橋に行きたかった。

(やっぱり、、いたじゃん。)

橋には春木くんがいた。

彼も私に気づいて驚いた。

「美陽、、」彼も気まずそうだな。

「あのね、、春木くん。この前は言い方が悪いことに気づいたんだ。だからやり直していい?」「え、、?」

「___告白って振られたら終わりじゃないじゃん?」

「___嫌じゃん。すれ違いっぱなしって。」

「___恋は物語だから、どう終わっても本になるよ。」

みんなの言葉を込めて私は懸命に伝えた。

「この前はごめんね。あのね、私、フレンドリーなところとか優しいところが春木くん魅力だと思ってるんだ。」

彼も懸命に聞いてくれた。

「私はこの1週間、成長したんだ。告白してがっかりして終わって。恥ずかしいなぁ」「うん。」

「でもね、すれ違いっぱなしで本当はすごく嫌だった。春木くんと話したいのに話せなくて。苦しかった。」「うん。」

「でも、やっぱ好きだったんだ。春木くんが。優しくてフレンドリーで。」「うん、、」

「だから、、もう1度、言うね。好きです、、」

いいねを贈ろう
いいね
6
コメントしよう!
画像・吹き出し

タグ: 小説

トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する
その他2023/03/25 07:40:46 [通報] [非表示] フォローする
TTツイートしよう!
TTツイートする

拡散用


後ろから10件目のコメントから読む

コメントNo順で 会話順で


2: 綾瀬 @ayase_3tks 2023/03/25 08:13:41 通報 非表示

素敵!


>>2
うれしいです


ふぉぉぉぉ👏👏👏👏👏


凄いです…!

参加感謝です、ありがとうございます!!


>>7
いえいえ!

凄いなんて((

ただの素人ですよ。

結果楽しみにしてます!他の方々の小説も読んでいいですか、?


>>10
他の人の小説も読んでいいですよ~


>>12
ありがとです!


初でこのクオリティーやべー僕も、初の恋愛小説で緊張!

あ!名前出してないから見つからないはず見つかったらはじーから!!!探さないで!


>>8
探すよ!だいたい、緊張とか言いながら絶対すごやばなやつ作ってそう


もうヤダーww


小説上手だねえ

私より才能あっていいなあ


17: 空雨໒꒱@Kuu @YI87 2023/04/06 07:00:27 通報 非表示

>>16
うそ~氷ちゃのほうがうまい!


18: 鈍器 @mopopxoxpysun2023/04/09 07:57:38 通報 非表示

なんて最高な


19: 空雨໒꒱@Kuu @YI87 2023/04/09 08:56:57 通報 非表示

>>18
ありがとうございます・・・!


面白いいいね‼初めてやったってとこも好評ポイントだね

あと春木推し


21: 空雨໒꒱@Kuu @YI87 2023/04/10 22:17:46 通報 非表示

>>20
春木かw


YESv(´∀`*v)ピース


画像・吹き出し
後ろから10件目のコメントから読む

コメントNo順で 会話順で

タグ: 小説

トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する