【小説】ikebara3話
俺はドアを開けた。
しかし、誰もいなかった。しかし、俺の足元に小さなダンボールが置いてあることに気づいた。
「なんだ宅配便かぁ、一言くらいなんか言えよな」
俺はソファに座って開けてみた。
「嘘、だろ、なんでここに?、、どういう事だよ」
そこに入ってたのは紛れもない、瑠璃の結婚指輪だった。
俺は死にそうになった。
「瑠璃の指輪、なんでここにあるんだよ」
そして、小さな紙切れが入っていた。
「お届け物です。」
紙切れにはそう、書いてあった。
「もう、俺、死にたい。。。」
「なんで瑠璃だけなんだよ、、他にもいっぱいいるだろうが!!」
「なんで瑠璃だけ、なんでだよぉぉぉぉおお!!」
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」
俺はいつの間にかソファで寝ていたようだ。
翌日が瑠璃の葬式だということを忘れて。
午前11時、俺は葬式のことを思い出して起きた。
いい夢だった。これまでにないくらい、いい夢だった。
瑠璃が起こしてくれて、朝ごはんを一緒に作り、行ってきますと言って一緒に仕事に行く。いつも通りの生活だが、全てが特別に見えた、最高の夢だった。
「瑠璃に、会いたい。」
俺は喪服を着て、午後4時から始まる葬式の準備をした。今回は近親葬で、瑠璃の両親が来ていた。
両親共々、ショックのあまり、電話が繋がらなかった。
近親葬だが、俺の一番の親友である彰人も来ていた。
俺が呼んだのだ。
彰人が急に話しかけてきた。
「冬矢、本当に、本当に申し訳ないことをした。」
「本当にすまない、冬矢」
俺は突然の謝罪で、動揺した。
「どうしたんだよ彰人」
「お前は悪くないよ。」
「でも、俺が居酒屋に誘わなかったら、瑠璃さんは、亡くなってなかったんだろ?」
「いや、瑠璃は、死後9時間経ってたらしい。」
「でも、俺が誘ってなかったら救えたかもしれなかっただろ?」
「冬矢、俺は何でもするから本当に何でもするから」
「悪い、ちょっと来てくれ彰人。」
俺は彰人をトイレに誘った。
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