【小説】東方幻想色 第Ⅰ章博麗霊夢の幻想色
何も変わらない、普段の毎日。
人里の賑わい。
異変も最近は起きないし、比較的平和な日々。
そんな中で、私の存在って何だろうと思うようになってきた。
【第Ⅰ章博麗の巫女 博麗霊夢の幻想色】
私は幻想郷になくてはならない存在。
…だと思う。
平和なのはいいことだけど、私には仕事がなくて、少し困る。
霊夢「はぁ、そろそろ異変でも起きてくれないかしら。私は妖怪退治が専門なのに、仕事がまったくないじゃない!!」
と魔理沙に愚痴ってしまった。
魔理沙「平和なのは、いいことじゃないか。お陰で魔法の研究に打ち込めるんだぜ!」
魔理沙は陽気だけど、私はそうはならない。
博麗の巫女は、妖怪退治が基本。
もちろん、異変以外のときも、暴れてる妖怪を退治はするけれど…
妖怪が、やけに静かだ。
だから、仕事がない。
今日も、境内の掃除。
おかげさまでピカピカだ。
みんなは他に打ち込むことがある。
魔理沙やアリスは魔法、咲夜はメイドだし、遊び相手もいないし、もー、つまらない!!
………私って、何だっけ?
博麗の巫女?こんな境内の掃除だけで、ほんとに博麗の巫女って言えるの?ほんとは、妖怪退治するのが博麗の巫女でしょう?
こんな私でいいの?
自分で答えは見つからない。わからない。
この先、私は求められるの?
???「大丈夫。」
誰かにそう、言われた気がする。
靈夢「仕事がないのは苦痛かもしれないけど、この平和な幻想郷を作ったのは、紛れもない、博麗霊夢、貴方でしょう?」
霊夢「!!!」
その時私は気づいた。
そうだ、そうなんだ、私が積み上げてきたんだ。
この平和な幻想郷。
みんなが笑って過ごせる幻想郷。
そうだ、私が創ったんだ。
大事なことを、忘れてた。
この幻想郷は、私の積み上げてきた功績で、平和なんだ。
そっか…
その日から私は、自分に自信が持てるようになった。
妖怪が静かなのも、私が根っこから潰しまくったから。
異変が起きないのも、妖怪が私にびびってるから、かな?
そして何よりうれしいのが、「前より、笑顔が増えたな!」って、言われるようになった。
最近、思い詰めていた思いがすべて散った気がする。
魔理沙「霊夢〜、新しい魔法の試し打ち、してもいいか?」
霊夢「だめに決まってんでしょうが!!」
咲夜「ふふふ、相変わらず仲がよろしいようですね、お嬢様。」
レミリア「あら、私達も負けてないと思うけど?」
今、この幻想郷は、『博麗霊夢色』に染まっている。
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>>4
そうですね、東方幻想色は人によってどんな色か、イメージが変わるんですよね!