【実話】変わらない距離
あ、今日もいた。
心の中でそっと呟く。
私の視線の先は、
ただただ学校で見かける先輩。
名前も部活も知らない、
顔だけ見たことある先輩。
肌が白くて、目にかかるか、
かからないかの前髪で、
重いマッシュの先輩。
ただ遠くで見てるだけ。
廊下ですれ違っても、
なんの発展もない。
ただ、見てるだけ。
でもある日、一つの欲張りな感情が芽生えた。
あの先輩の声で、名前を呼ばれてみたい。
自分の部活の先輩にそっとこぼす。
「あの人、かっこいいですよね」
「え?!まじ?!」
「…?」
先輩に驚かれる。
その先輩の声で
廊下にでてきたあの先輩がこちらをむく。
無意識。本当に無意識だった。
憧れの先輩と、初めて目が合った。
二人の間には、水分が含まれた、
むしっとした風が吹いていた。
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