【小説】この世界が終わる最後に 第2話「告白されたが、振った」
「今?夜8時だから近くの公園ならいいかも」
「わかった。待ってる。」
なんだ急に。どうせあいつなんだし彼氏できて自慢してくるかもな
ってこの世界があと1週間で終わるし、自慢する余裕もないか笑
俺は着替えてできるだけ急いで近くの公園に行った。
「待ってる。」という一言で急いでしまうのはいつものことだ。
待たせると腹立たされること多いし、なにより申し訳ない。
「あっ結衣人。」
そこにはいつもより美しく、なにか寂しい感じが漂った遥の姿があった。
「どうした突然。会えるだなんて」
「いやちょっと、この世界が終わることについて相談があってさ」
…
「本当にこの世界が終わるって思ってる?」
「え?」
口が勝手に開いた。
「いやさ本当にこの世界が終わるのならもっと早くに隕石が降るって予測できたんじゃないのかなって思って。」
「...」
「あと隕石が降ったとしてこの地球が跡形もなく消滅するのは多分嘘だよ笑」
「...うん。」
あれなんで俺の口は勝手に開くんだ?
俺が言いたいことじゃない。
「だから俺は地球最後の日とやらまで自由気ままに過ごしてみるよ。どうせ地球なんて終わりやしない。」
「...そう。わかった。今日はありがとう。」
「...」
「どうしたの?」
「いや、なんでもない。おやすみ。」
遥が行ったあと、雨が降った。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
こんなことを言いたいわけじゃなかった。
地球が終わるから俺の本当の気持ちを伝えてハッピーエンドだと思った。
でも、口が勝手に開き俺の奥底に眠っている本音が飛び出した。
っていうのは言い訳か、、
多分遥は俺のことが好きだ。
そして俺も遥のことが好きだ。
遥は俺のことが好きという事実を伝えに俺を呼んだのだろう。
そういうのは全部察していた。だから俺はしっかりとやろうと思った。
「この世界が終わる最後に」、遥とずっと一緒にいたかった。
でも、できなかった。
悔しい。悲しい。死んでしまいたい。という気持ちが込み上げてくる。
俺はこの日の夜、泣いた。子供の頃とは比べ物にならないくらいに泣いた。
本当に嫌だった。遥と最後の最後まで一緒にいられなかったこと、俺の本当の気持ちを遥かに伝えられなかったこと、本音をぶつけて遥を傷つけてしまったこと。まぁ本音なんだけど最後まで一緒にいたいっていうのも本音だった。
「あぁ、俺はこれからどうすればいいのだろう」
そう思ってるのも束の間、6日の月日が経った。
あと残り一日。俺は遥に本当のことを言えなかった、遥を傷つけてしまったことを後悔して寝込んでいた。
その時、ふとスマホのインスタで遥を見た。
見てみると、遥とその他友達の写真が投稿されていた。
すごく楽しそうだったけど、なにか遥が悲しいオーラを放ってたようにも見えた。
それから本当に悔しく、悲しくなった。
そして隕石が落下する当日の日になった。
俺は祈った。
「もし時間を戻せるのなら、この世界が終わるという宣言を受けた日に戻りたいです。」
「お願いします。時間を、戻してください。」
その日、本当に隕石が落下し地球にいる生物はすべて跡形もなく消えた。
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第1話 「プロローグ この世界が終わる1週間前」
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あとなんかミスって2個トピ作成しました
多分トピ画?が表示されてるやつがミスってるやつです
できるだけこっち見てくれると嬉しいです
トピ削除ってどうやるんですかね