アニメ『おおきく振りかぶって』はおもしろい?つまらない?

アニメ『おおきく振りかぶって』 おもしろい
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アニメ『おおきく振りかぶって』 つまらない
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タグ: おおきく振りかぶっ.. 名作アニメ

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アニメとゲーム2020/07/17 18:05:02 [通報] [非表示] フォローする
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8: 8コメさん 2025/04/04 10:31:06 通報 非表示

ほぼ全話視聴

漫画は知らん

端的に、パタリロ

1期だけ見た

そもそも論の、じいちゃんが私立中高一貫校の理事長だという理由で、主人公三橋は野球部のエースピッチャーであり続けられたとの設定だが、せめて中学時代の野球部の監督くらい登場させるべきでは?

たびたび回想されるその当時の描写に、野球部に関わる大人が全く出て来ないので、三橋の厚遇のありようが掴めず、極めて曖昧に誤魔化して話を回しているようにしか映らない

もう20年近く前の作品なので、業界の牧歌的な時代ゆえ、と言われればそれまでなのだが

最近の作品だとMIXで二階堂が同じような厚遇だったが、その後ろ盾の父親や事なかれ主義の監督も描いて最低限の整合性は保っていたので、それに比べると雑なプロットに思えてしまう

それに後々出てくる設定の、もし公立の西浦に入試で合格できていなかったら、無料で行ける三星高等部に上がるしかなかった、というのもイマイチ解らない

親族が理事長なら諸々免除?

流石にそんな情実、まかり通らないかと

しかも、婚姻には相応しく無いと母を蔑んだ祖父に反発して、父は駆け落ちしたとの設定だし

生来のエース気質との事で、中等部時代のチーム内でどんなに陰口を叩かれようがマウンドは譲らなかったとの設定も、あのメンタルの弱さで?と、ご都合過ぎてなんとも

とにかく主人公は終始キョドモード全開で、その崩し絵がパタリロみたいで、そこはクスッとさせられるところだったが

高等部での、短気な阿部との絡みを筆頭に、変態ムーブリアクションの気持ち悪さはそこそこ面白かった

なので、最初はギャグものかと思っていたが実際の試合になると、投球一球毎の球種とコースの選択や、バッターとの心理戦、ランナーとの駆け引き、諸々が割と細かい戦術ものとして描かれるので意外だった

特に夏県大会の桐青戦での、阿部と河合、両チームのそれぞれの司令塔であるキャッチー視点でのゲームメイクを描いた演出は、投手のリードから試合全体まで、ミクロ、マクロ両面での細かな気配りがなされた演出だった

他にも、桐青には試合巧者としてセカンド島崎、レフト松永が各々、どうにか三橋攻略の突破口を開かんと専心してチームに貢献しようという、西浦高のオール1年とはやはり違う、成熟した野球を見せる強豪校の高3のレギュラーのありよう、みたいなものも丁寧に描いていて見応えのあったところ


9: 8コメさん 2025/04/04 10:34:18 通報 非表示

さらに両チームの監督同士の心理戦も、千変万化する試合模様を逐一分析し、先手を競い合う描写

故に、選手も監督も、彼らの台詞の一言半句、表情の変化のニュアンスなど、漏らさず理解しようとすると、緻密なゲームの組み立てへの最適解に対する理解を視聴者側が求められているようで、結構疲れる作風だった

バッテリーメインのスラップスティックかと思っていたので、ある意味嬉しい誤算か

原作者がスポーツ心理学を修めたとの事なので、そのあたりが上手く作風に出てるなとは思う

試合以外の練習や日常における、メンタルコントロールや食事への意識、回復法など、今はそれらへの評価も変わったかもしれないが、当時の学問的知見も交えたアプローチがなされていて、そこも他の野球作品よりもやや深掘りされた面白みがある

ただ、日常における心持ちの描写は、試合中で演出されたその面での丁寧さと比較すると、それほど得心のいくものがあったとは思えなかった

それはひとえに、そもそもの設定が大雑把なため、キャストらがなぜそう考え動くのか、という、事実と所感・行為との繋がりそのものに、どうしても素直に腹に納まらない違和感が生じてしまう故かと思う

やはり三橋はあれだけ追い詰められたら中等部では野球をすぐに辞めるだろうし、それ故こんな物語も成立しないのだから

それが全てかと

当時、斎藤環がこの作に言及し、心理主義ではなく関係主義をスポーツ漫画に初めて導入した作品だと評したらしく、その他の論評も「革命をもたらした」だの、相変わらずの関係業界の悪い癖である大言壮語然としたありようだったみたいだが、それが本当に額面通りならば、最初の最初である、三橋の矛盾し過ぎた人物造形はやはり、その後に容赦なく積み上げられていくプロットを支えるには到底持ち堪えられない脆弱な一本柱として、グラグラ揺れ続ける危うさを常に視聴者に感じさせ、溜飲の下がらない思いを延々と抱かせる心地悪さを強要する

関係主義と謳われるには、その箱庭の世界観設定があまりにもおざなり過ぎた

とりあえず桃太郎は桃から生まれたのだと、思い込まなければならない


10: 8コメさん 2025/04/04 10:37:20 通報 非表示

視聴者のその甘受の上に、いくら繊細で濃やかな機微の綾を織り重ねて積み上げようとも、やっぱり桃から生まれた子供の気持ちなんてどう逆立ちしても解らないし、それを汲み取ったことにして動いてくれる主人公以外の周りの連中の心持ちも、やっぱり解らないのである

日常パートの心理描写は、そもそも純文学のそれには遠く及ばないし、当時の論壇連中の承認欲求、仕事欲しさ故のサブカルへの過剰な言及には、当時も苦言を呈する真っ当な同業者はいたものの、それらの言を真に受けた輩が少なからずいた事は、その実、稚拙極まりない駄作のラノベ・漫画・アニメまでをも疑い無く称揚するキダルトというクラスタが社会に跋扈した現状を見るに明らかで、言論人としては矩を踰えた言説だったと思わざるを得ない

今のバラエティ番組が数字欲しさに声優をバンバン出演させていることと通底する、ポピュリズムに堕した知識人としての恥ずかしい符合だったかとも思う

あくまでアニメ1期だけを見ての感想なので、私の読んでいない原作は、基軸の設定に幾つもの補助線を設けて、文句言わせぬ整合性を備えているのかもしれないが、翻案されたアニメーション作品に関して言えば、それほどの賞賛を浴びたようにはどうしても思えなかった

ただ、試合の中における心理戦、駆け引きを描く丁寧な仕事は認められるものだと素直に思う

ロジカルで偏差値の高い野球を見せたいというこの作風は、タイヤのA actⅡにおける、主人公の沢村が所属する青道高校野球部が春の都大会敗退を受けて、監督がそれまでのレギュラーメンバーを完全に白紙化、夏大予選までの間に新レギュラー選抜をかけて、日々の練習と頻繁に組まれる練習試合の中で、いかに考え抜いたID野球然としたゲームメイクをすべきか、ポジション関係なく各々のキャラが試行錯誤する重々しいタームの描写に通ずるところがある

どちらの原作者も経験者であるが故の野球愛が存分に発揮されている部分で、同じく経験者である私にも、その丁寧さには大いに意気に感じた次第


11: 8コメさん 2025/04/04 10:38:25 通報 非表示

おお振りはまだ連載中との事で、この後も他の野球漫画同様、他高校チームとのあれやこれやが展開されるのは勿論、試合の攻守の回をほとんど省く事無く描いて、1試合終えるのに単行本数冊も費やす事もある程だというので、桐青高校戦くらいの緻密さを毎試合描写していくんだとしたら、アニメ化に際しては見る側が疲れ切ってしまうんじゃないかと、やや心配にはなる

その点も考慮されて、2期は製作されたものの、その後は実現していないのかなとも思うし、それなりに原作の方に終幕の見え始めた頃に改めて製作の話が持ち上がってくるのかもしれないが

作画は、若干荒さはあるが、ここぞというワンプレーのフォーカス時には丁寧でダイナミズムある演出がなされ、それなりに見応えはあった

音楽は1・2クール、OP・ED共にシンプルなバンドないしアコースティックサウンドで、昨今の過剰なオーケストレーションや詰め込み過ぎた打ち込みのマニピュレーションがデフォのアニソンばかりとなってしまった現状には無い、この作品で描かれたジェネレーションに相応しいシンプルさと真っ直ぐさで良かったかと思う

本来、原作者の意図するところではなかったのかもしれんが、どちらかというと腐女クラスタに支持されてきた印象で、薄い本的想像力の基としての消費に甘んじている作品かとも思う

それもあっての、数多くのイベントの実現や、マルチなメディアミクスへとベクトルが放射したのは否定できない

論理野球とは対極の嗜好も、悪とまでは言わんが必要だよなと、この作品の隆盛の変遷を確認して思った次第


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