ドジっ子誘拐犯と冷静な被害者 9
十三日目。
レナは俺の「俺とどこかで会ったか」と言う質問に目を丸くして答えた。
「...なに笑ってんだよ」
「いえ、なんでもありませんよ。ただ通りがかっただけです」
...一目惚れということだろうか。俺はそんな事を聞きながらパンを食う。レナの考えることはわからない。
十四日目。
レナは薬を俺に持ってきた。俺は飲みたくないと言ったが無理やり飲まされた。
「んぐ!?...んだこれ」
「ただの風邪薬です」
紛らわしい。俺は別に風邪を引いているわけでもないのに。青い水と一緒に薬を一気に飲む。...少し喉がイガイガした気がする。
十五日目。
レナは水とゼリーを持ってきた。ゼリーの上には粉状の薬が乗っている。
「誤魔化せたと思ってんのか?」
「え、バレました?」
後頭部を掻きながら困ったような笑みを浮かべるレナ。レナはやっぱりバカだと思う。ゼリーを食べて薬を飲むと眠りにつく。
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