この恋が叶うとは思わなかった #5 文化祭へ向けて

6 2021/10/31 00:06

『で、これはどういう事だ。』

頼翔が声を潜めて言う。

『お前の“これ”か。」

そんなことを小指を立てて言う。

小指をたてる仕草は手話で女とかいう意味である。

『違う、入りたいってメ…会った時に言ってたから本人に確認したらいいんじゃない、って言ったんだよ。』

メールで言ってたなんて言ったらどうなるか怖いので伏せておいた。

「はじめまして、私は星野 琴葉、よろしく。」

「私は、荒牧 雫、よろしくお願いします。」

女性陣は自己紹介を始めていた。

彼女つくりたいだれかさんとは圧倒的な差である。 

「ほらお前も自己紹介してこい。」

「やだよめんどくさい。」

「ここで決めといたらイチコロだけどな〜。」

「張り切って行ってきます!」

こうなったら煽ててでも行かせないと関係が悪くなる。

「やあ、俺の名前は北山 頼翔だ。よろしく。日々他人を思う行動をすることを大事にしています。」

だいぶカッコつけた自己紹介だったが、これで関係が悪くなる事は無さそうだ。

「あ、は、はい素晴らしいと思います…?」

これは雫が反応に困るのも無理もない。

「ちょっと頼翔、墜とそうとしてカッコつけ過ぎ。」

琴葉からこんなクレームが入る。

「モグモグ、う、木が臭い。」

割り箸の匂いを我慢しながら食べている頼翔は半泣きだった。

そこまで嫌か? と知弘は思うのであった。

それから時が経ち、もう秋である。

この頃の行事と言えば、そう、文化祭だ。

文化祭が近づくと、クラス中がなんとなくソワソワしてくるのが分かった。

あの文化祭だ、旭日昇天なこのクラスにとって嬉しい知らせだろう。

相変わらず目立たない男子、知弘はどうも思わなかった。

興味は一応あるのだが、一応ないのだ。

「文化祭が近頃あるので、係などを決めたいと思います。」

「えーとまず出し物を決めましょう。案を出していってください。」

皆それぞれ意見を出した。

「劇」や「カフェ」など文化祭らしいものもあれば、「クイズ大会」や「射的ゲーム」、「パン屋」など大掛かりなものもあった。

結局決まったのはカフェだ。

前半組は最初担当をして、後半に宣伝、

後半組は先に宣伝をして、後半に担当をする

というような流れになっている。

「文化祭ということは、青春イベントの1つじゃねーか。これは一気に距離を詰めるしかないな。」

頼翔が顎に手を当てて言ったのが聞こえてきた。頼翔と知弘の席は近いのだ。

雫はそこまで頼翔に興味を示していないので、あまり意味がないと知弘は思った。

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うぇい(*˘︶˘*).。.:*♡

安定で良き✨


あざっす、なんか運営が作らせてくれないです。


>>3
いや作れた、あとアイコンがまた変わってる


>>4
へへへ//((殴

よかったやないかぁ〜」


>>5
よかったー、トピ制限やめてほしいわー


>>6
それな。

でも変なやつが変なの出すんじゃない?


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