『小説』"イジメ"
第一話【壊れたキズナ】
*主人公目線*(みゆ)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ある日、一通のメールが届いた。
(瑠美かな、?)
そう思いながら携帯を見ると、予想通り瑠美からのメッセージだった。
内容を見てみると、衝撃だった。
「しね」
送られてきたたった二文字の言葉は、私の心を突き刺した。
見間違いだと思って何度も何度も目を擦っても、やっぱり目に入るのはこの二文字。
意味がわからなかった。
わかんない。わかんない。
私は30分間悩み続け、最終的に、『どういうこと??』と送った。
既読はついたが、返信は来なかった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
*副主人公目線*(瑠美)
どうしよう。どうしよう。
私は迷っていた。
ある日の休み時間、Aさんに『話がある』と言われ、屋上にいった。
「私、みゆのことまじ嫌いなんだよねー。瑠美もそう思わない?」
Aさんにいきなりそう言われた私は、突然のことに何も言い返せなかった。
するとAさんはこう言った。
「ねえ、みゆのことイジメない?」
私はみゆと親友だ。とても仲がいい。イジメなんてできっこない。
私は首を振った。するとAさんは、
「やらないなら、あんたがターゲットね。どっち?やる?やらない?」
どうしよう。イジメなんてできないのに、イジメられることは絶対に嫌だ。
絶対に。絶対に。
Aさんは私を睨みつけ、
「やるよね?」
といった。私はうなずいてしまった。
私は最低だ。
送ってしまった。
『しね』と。
Aさんはニタリと笑った。
私は心のなかで叫んだ。
ごめんね。ごめんね。
みゆから返信が来た。
『どういうこと??』
私はなにも答えられなかった。
この日から、イジメがはじまったのだ。
このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)