【小説】ikebara
2023/04/30 18:34
俺は、池原冬矢。
仕事が終わり、明日の打ち合わせも終わり、
同僚の清水彰人と一緒に近場で飲みに行くことになった。
「おい冬矢、奥さんとの仲はどうなんだあ??」
彰人が聞いてきた。
「いやー、もう順風満帆だよお!!新婚旅行の行先も決めたしね!」
「独身の俺からしたらがちで羨ましいわww」
「彰人は彼女いるじゃねーかよ」
「てか、冬矢は今結婚何ヶ月目だっけ?」
「あー、4ヶ月ちょいかな」
「いいよなあ、24歳の若くて綺麗な奥さんなんてぇ」
その奥さんの名前は池原瑠璃。大学の同じサークルで知り合い、その後冬矢の方から告白して、やがて結婚した。
「やっべ、もう10時じゃん瑠璃に10時に帰るって言ってたのにぃ」
「おお、まじか、じゃあ帰ろう」
俺は、走って帰った。
途中、時間がなかったが、瑠璃と一緒に食べるアイスを買っていった。
急いでマンションの階段を駆け上がった。
途中、瑠璃の怒った顔が浮かんだ。
そして、玄関のドアを開けた。
そこには、想像とは酷くかけ離れた瑠璃がいた。
腹に手を添え、その腹からは血が大量に出ている。
床も血にまみれていた。
俺は、絶句した。
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