アニメ『黒執事』はおもしろい?つまらない?


個人的には面白い派
だか、面白い派から見ても面白くない回が多い。後々の為とはいえ内容薄っい回だったり、いや結局何も変わってない…ってなる回だったりと
15話辺りは原作と違うから、ファンからも批判来てたし
原作は細かく描写を描いていて悪くないものだと思うが
アニメは坊ちゃんが独走してセバスと喧嘩し勝手にピンチになり
タイミングを見計らって『あくまで執事ですから』と助けにくる
ピンチを救い仲直り、問題も解決してハッピーエンド
このテンプレを毎シーズン繰り返している
恐らく今後の新作も同じ展開を繰り返すだけだと予測される。
どんなにガワを変えても中身が変わらないので虚無になる。
とりあえず1期24全話視聴
端的に、プラトニックBLの一形態と思われ
しばしば大英帝国の歴史的事象への言及があるので、そっち筋へも響くものあり
ただあくまでスパイス程度で本筋はもちろん腐向け、まんさん向け
耽美的ゴシック演出のもと容姿対極の美男子同士の交わらないツンデレプロットの貫徹
そもそも漫画、アニメには不案内な方なので、もっと詳しい人にはより適切な例示ができるかと思うが、個人的にはtacticsと相似している印象
舞台が日英の違いのみで、くだんの純血薔薇焦らしを固持したままに、もたらされるクエスト案件に結局最後は異能力者同士の脳筋バトルで決着を図るというジャパニメーションのお約束の伝統芸
冒険は要らない、ただ美しい二次元の男を愛でたい、というストレートな需要にダイレクトに応える潔いビジネス感覚
それが証拠か、また新作アニメが始まったし、今までも途切れることなく大手企業も含めてのコラボ企画が続き、実写映画こそ興収6億円強だったが2017年アニメ映画は230億円強と、ロイヤリティの高い固定ファンが支持しているのが解る
ちなみに、何度となくあったこれ関連のイベントやラジオ等、ファンとの接触機会に坂本真綾が悉く不参加なのは、なんとなくリア充的イイ女感アピールをする彼女に対してコレ系を好む層が敬遠したがる心理をプロモーター側が忖度しての判断なのかと、その不自然さから思う
以上、wikiも一通り読んでみてのビジネス的評価だけど、こと作品としてのクオリティに関しては、大英帝国の歴史的威光を借りただけのテンプレ展開陳腐作品、というのが忌憚の無い評価
その実クリエイティビティの無い、金回りだけには長けている最近の例で言えば、親の七光を踏み台に今度はパリの幾星霜にわたる都市ブランディングにタダ乗りして、いかにも浅薄な肩書き主義女が食らい付くであろうパリ在住という撒き餌で彼の地を散らかし、その実ただ生活しているだけの映像垂れ流しというボロい商売にも批判無く盲目的に支持してくれる、推し活層頼りのYouTuber収入であぶく銭を稼いで左団扇生活を決め込みたい杏と、他人の褌で相撲という点では通底するものありかと思われる
黒執事Ⅱ全12話視聴
DVD特典だったらしい番外編6話分は未放送なので見てない
原作は知らん
端的に、意外といい
調べたらこの2期は完全アニオリだったとの事で、原作ファンなら否定したい気持が強かろうと思われ
原作知らんので、個人的には余計なバイアス無しに視聴できたのもあり、そこそこ楽しめた
1期同様、容姿対極美麗男子BLカプによるツンデレプラトニック焦らし演出、というデフォ
今季は≒関係カプのカウターパートとして、ロイヤルワラント裏家業、伯爵家同士、少年当主とその執事、没落や陵辱からのブレイクスルー要員としての悪魔との契約、という、おまおれバディ同士のエロイムエッサイム恋愛攻略多角関係という、めんどくせえ妄想女子高シチュ、みたいな体
1期で展開した、主要キャスト紹介がてら、独立クエスト案件解決がてらにしばしば挟んできた、大英帝国が舞台ゆえの箔付け感は薄め
それでも紅茶とおやつのティー文化蘊蓄は散見、好きな人は検索、深掘りで楽しめる
メインの売りどころ、これ系を嗜む層への匂わせ婉曲演出は、終盤に向かうほどにより直情的に、時に男娼サービスパートも用意、花より団子のダイレクトマーケティングの潔さ
各キャストの社会性はより閉鎖的となり、各々が自身の欲望と真摯に向き合い、体裁を捨てる、腐葉土の中心で愛、ラヴ、アムールを叫ぶ、理屈じゃねえ演出
むしろこの社会的体面をかなぐり捨てる、シンプルさ、わかりやすさを評価
この点、勿体つけた体裁まみれのテレビ放送版よりも、シンプルに愛のテーマ一本で勝負した劇場版の呪術廻戦と通底した潔さあり
そこに敵対バディ当主の弟にまつわる、現実にはおそらく存在しないアガペーがからみ、混沌からの救済へと物語を結ぶ
今期はより生々しくなってタガが外れたなぁ、と思って見ていたが、敵対側のキャラ設定や関係性が思いの外悪くない出来で、殊にルカのキャラデザと井上麻里奈の演技が符合して、なぜかここだけ芯喰ったような普遍性があり、惹かれるものがあった
音楽も、OPとEDはキャッチー過ぎるが、劇伴に関してはこの手の耽美的でゴシックな室内楽的アプローチのものでは、新しさは無いが力を入れている感はあったし、殊にバイオリン独奏には意識が向いた
前期終盤に女王を黒幕扱いとしたアニオリ展開を見るに、制作陣は1期のみで続けないつもりだったかと思う