【小説】いつも、いつも。第一話「また、戻って来れた」

2 2023/12/30 20:21

さくら「すみれー!!久しぶり!!」

背の小さい、メガネをかけた女の子がこっちに向かってぴょこぴょこしている。

さくら「すーみーれー!!こっちこっち!!」

すみれ「わかってるよー」

重い、重いカバンをちょっと引きずりながらのろのろ歩く。

道に植っている、イチョウの木。

たくさんの花が咲いている、花壇。

懐かしい。いつか、いつかと願ったことが叶った。

さくら「遅いよー!ちょっと、かばん引きずってたの!?穴開いてるよ!?」

すみれ「うあ、どうしよ。お母さんに怒られちゃう。」

ちらっと見ると、5cmほどの穴が空いている。

さくら「重かったでしょー?私一つ持つよ。」

私が、病気になって会えなかった大切な友達、さくら。

私は重い肺炎になっていて、学校に2年ほど来れなくなっていた。

でも、2年ぶりに戻ってきた。

久しぶり、学校。久しぶり、さくら。

また、よろしくね。

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