新訳、東方異邦伝、黒影異変
先の紅霧異変は、幻想郷乗っ取りを企てたスカーレット卿の起こしたものだ。
西行妖を開花させるために春を奪った西行寺幽々子然り、幻想郷全体を巻き込み、何らかの目的を持って異変を起こす。
それが同情できるか否かに関わらず、博麗の巫女は異変を起こしたものを退治するが、一度夢想封印を喰らわせれば、その後は博麗神社の宴会にも呼ぶし、幻想郷はあらゆる種族の共生する桃源郷なのだ。
「幻想郷は全てを受け入れる、それは残酷な話ですわ」
弾幕ごっことスペルカードルールによる一定の平等を得ることで、幻想郷の異変には怪我人が少なくなり、八雲紫の理想郷は完成へと近づいている。
「ルーミアちゃん、剣術の稽古手伝ってよ」
「平太が怪我してしまうのだー」
「大丈夫だよ!」
「そーなのかー?」
「そーなのだー」
「私のを取らないでほしいのだー」
基本的に妖怪は人より強く、それ故に博麗霊夢は稀有な存在なのである。
「せやあ!」
「遅いのだー」
「後ろ!?」
背後を取られた。
「やっ!」
空振った。
「これじゃ平太怪我してしまうのだー」
「何で当たらないんだろう?」
「私には剣はわからないのだー」
「チルノちゃんの氷くらい斬れるようにならないと‥」
「けど平太は他の子には勝てるんじゃないのかー?」
「それじゃ異変の時なにもできないじゃん!」
「巫女になるのかー?」
平太には大結界の管理ができないので巫女にはなれないが、それでも‥
「巫女様一人じゃ勝てない悪い妖怪が出るかもしれないじゃん?」
「そうなのだー」
なにかあった時のためだ。
「あとかっこいいし!」
「!?」
ルーミアの顔が変わった。
「どうしたの?」
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