【小説】星の花が降る頃に 後日談第三話

4 2023/12/06 07:59

 気づけばあたりは暗くなっていた。

夏実、一緒に帰ろう。そう言おうとした瞬間だった。

「あれ、戸部くん?」

 戸部くんは慌てふためいている。

どうやら私達のことが気になって立ち寄ったようだ。 

「でも仲直りできたのは俺のおかげだし…」

 誰も咎めていないのに、言い訳がましい口調で戸部くんは言った。

それがなんだかおかしくて、夏実と私は顔を見合わせて笑った。

そしてしばらくした後、わざとらしく夏実は言った。

「あー、もう時間だから帰らなきゃ。ふたりともばいばい。」

 そう言うと同時に、戸部くんと私にアイコンタクトをしてきた。

夏実はなにか、変な勘違いをしている気がする。

「…一緒に帰るか」

 戸部くんは、りんごのように顔を赤くしている。

それにつられてか、私の心臓も波打ってしまう。

私は波打つ心臓を抑えるように、なんとか言葉を発した。

「戸部くん、ちょっとだけ公園に戻ろうよ」

 このまま帰るのは惜しかった。

戸部くんはそっぽを向きながら、わかった。とだけ返してくれた。

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タグ: 小説 後日談

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その他2023/12/06 07:59:17 [通報] [非表示] フォローする
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1: 天真 @teenn2023/12/06 08:05:31 通報 非表示

めっちゃ良い


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