空想小説「青鬼」 第30話 狂気滲む科学者
永「凄いね!流石!やっぱり、僕のペットは最高だよ!たった一匹でこれだからね。これがもっともーっと増えたら…へへへ、想像しただけで笑いが止まらないよ。」
永の後ろには、かまいたちのような生き物と、岩のゴーレムのような生物がいた。
美香「あんたの悪企みここまでよ!神獣を悪用しようとしてるなら今すぐやめなさい!」
美香は永を指さして言った。
永「ありゃりゃ、バレちゃってたか〜。僕が殲滅軍に入った理由はね、ここでなら好きなだけ非人道的な実験の数々をさせてもらえるからさ。ここでならどれだけの人体実験や危険な実験を行っても誰にも咎められられない。だからこそ僕には、僕だけが!未だかつて誰にも成し遂げられなかった事ができるのさ!」
永は誇らしげに言い張った。
たけし「お、お前狂ってるぜ…このまま殲滅軍の好きにさせてたら最悪世界が崩壊するかもしれないんだぜ…!?」
永「どうでもいいじゃん、そんな事。」
ひろし「何言ってるんですか…世界が崩壊する、それすなわち、貴方だって死んでしまうのですよ!?」
永「だから〜、どうでもいいんだって、そんな事は。どうせ皆いつかは死ぬんだしさ。それなら僕は世界1の科学者になって死ぬんだ。誰も到達できなかった場所まで行って死ぬ。最高でしょ?」
黙って永のくだらない論文を聞いていた氷河が永の1つの言葉に反応した。
氷河『…いつかは死ぬ…か…』
だが、考える以前に永に怒りを滾らせた。
氷河「…ふざけるな。そんな自分勝手な事だけに他人を巻き込むな!後、自分の実験のためだけに、何の罪もない生き物達を道具にして少しも心が傷まないのか!?」
氷河は永に向かって怒声で言い放った。
永「えぇ…実験の道具に感情移入なんてしないでしょ普通…」
永は氷河の言葉に呆れて引いた。
卓郎「氷、無駄だ…話が通じる相手じゃねぇ。」
卓郎は氷河の肩を叩いて言った。
氷河「チッ…そうだな…」
永「さぁ、もういいでしょ?早く僕は神獣ちゃんを返してほしいんだけどさ。どうせ、大人しく返してくれる君達じゃないよね?」
美香「当たり前じゃない!」
美香はもう既に大剣・花錦を構えた。
永「そういうと思ったよ。この前言ったよね?今度はもっと強い奴を連れてくるってさ。」
そう言い、後ろにいた2体を仕向けた。
永「この子達は僕のペットの中でも3番目と4番目に強い子達だよ!レオなんかとは比べ物にならない位強いし、何よりこの前の戦いを分析してしっかりと対策を取ってきたからね。もう君達に勝ち目なんてないよ!」
美香「そんなの、や…!!」
美香が言い終わる前に、かまいたちの攻撃で飛ばされてしまった。
卓郎「なっ、速い…!」
氷河「っ…あっ!」
氷河は美氷のカートリッジを付けようとしたが、それもかまいたちの斬撃で弾き飛ばされてしまった。
永「言ったでしょ?対策して来たってさ。変身なんてさせないよ?その隙があったら切り刻むからさ。」
ひろし「くっ…たけし!二人で同時に攻撃しましょう!」
たけし「あ、あぁ…!」
ひろし「白弓・雪花矢!」
たけし「雷槍・ザン・スパーク!…よし、やったか…!?」
ひろし「…なっ…!」
倒したと思っていたかまいたちはゴーレムによって防がれてしまっていた。
永「いひひ、君達の浅ーい考えなんてお見通しだよ。かまいたちちゃんは攻撃専門、ゴーレムちゃんは防御専門に特化してるからね〜。二匹が組めば最強なのさ!さぁ、早くこいつらを倒しちゃって!」
かまいたちはゴーレムを盾に風の刃を飛ばしてきた。みるみるうちに切り傷が増えていく。
美香「うっ…」
たけし「ううっ…」
卓郎「くそっ…」
ひろし「速い…」
氷河『どうにかしてカートリッジを付けねぇと…』
氷河はスペアのカートリッジを付けようとしたが、瞬く間にかまいたちによって弾き飛ばされ、挙げ句に氷河までもふっ飛ばされてしまった。
氷河「うぐっ…!」
卓郎「氷…!」
永「キャハハハハ!!殺っちゃえ殺っちゃえ!」
氷河「くぅっ…!」
氷河はナイフを構えようとするが、間に合わない。切り裂かれると思ったその時、氷河の前に現れたのは…
ハクモ「ハク!ハク!!」
氷河「ハクモ!?」
永「あーもー!折角いい所だったのに邪魔しないでよね!」
ハクモ「ハーーーク!!!」
ハクモの攻撃でかまいたちの鎌を折る事が出来た。
美香「やった!鎌を折ったわ!」
しかし、上空に逃げたかと思うと、鎌が再生してきてしまった。
たけし「あの鎌…再生できるのかよ…!」
氷河「でも、これでカートリッジを付けれます!」
氷河はカートリッジを付けた。大きな鎌を持つ美氷の姿になった。
美香「やったわ!やっちゃえ!美氷!」
たけし「合体してなくてもその名前で言うんだな…」
美氷「[動くな]」
美氷はかまいたちを睨みつけ、言葉を発した。だがしかし、すぐに束縛は解かれてしまった。
永「へへーん!僕が何の対策もしてないと思った?変身されようがされまいがもう君達の攻撃は一切合切僕達には通用しないのさ〜!」
美氷「…なら、これならどうだ?玄武冥斬!!」
美氷はかまいたちにテレポートで詰め寄り、切り裂こうとした。…その瞬間、バキンと鈍い音が聞こえた。
美氷「…なっ…!!」
なんと美氷の使う鎌、華影花月(かえいかげつ)が折れたのだ。
永「だから言ったでしょ?君の攻撃は全部解析済みなの。さぁどうする?」
美氷「うあっ!」
氷河「っつ…」
美氷は鎌の刃を再生させようとしたが、間に合わないと判断し、柄で攻撃を受け止めようとしたが、無理があった。美氷は壁に打ち付けられ、その衝撃でカートリッジが髪から外れ、氷河の姿に戻ってしまった。
卓郎「氷!!うわあああぁっ!!」
卓郎は氷河の元に向かおうとするが、3人まとめてかまいたちの攻撃によって飛ばされてしまった。追撃しようとしたその時、ハクモが即座にそれを防いだ。
ハクモ「ハク!!!」
永「やっぱり手強いね、僕の神獣ちゃんは。君だけが唯一の計算外だ。早く僕の物になってよ!もうすぐ君の仲間もたくさん増えるし、きっと楽しくなるよ!」
ひろし「仲間!?もう神獣の量産を始めていたのですか!?」
永「へへへ、そうだよ!あと数時間すれば大量の神獣ちゃん達が僕のペットになるんだ!でも、安心してね!君だけは第一号としてちゃんと特別に大事にしてあげるからさ!」
氷河は壁に手をかけ、息を切らしながら立ち上がっていた。
氷河「ハァ…ハァ…ハクモは…っ…絶対に…絶対に渡さねぇ…っ!!」
氷河はもう既にかなりダメージを受け、ボロボロだった。しかし、それでも氷河の目は戦意を失っていなかった。仲間への思い、殲滅軍への怒りが氷河を立たせていた。
永「はぁ…フラれちゃった…本当はこんな事したくないんだけどね…しょうがないよね…」
しんみりとした雰囲気で言いつつ、しれっとレーザー銃を取り出し、ハクモに向かって引き金を引いた。
ハクモ「ハ!!」
卓郎「ハクモ!!」
美香「前と同じ隷属化でしょ!!ハクモちゃんには効かなかったことをもう忘れたの!?」
永「前とはちょっと違うんだよなぁ〜。出力200%!」
ハクモ「ハクーーーー!!!」
それを打ち込んだ瞬間、ハクモの動きが止まった。
たけし「ハクモ…!!」
状況は動かない。ハクモは動かない。時間だけが過ぎていく。
このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)
霞「動物もう描きたくない、難しい、擬人化考える(´・ω・`)」
闇氷「考えるってか、お前もうハクモの擬人化描いてたろ…」
>>2
氷河「フォローありがとうね~今リア主がサムネ描いてるから急かしとくな!(^ ^ )♪」
>>3
光希(うp主)「いえいえ!全然大丈夫です!続きマジで待ってるね☆」
>>5
霞「オウヨ、かまいたちも1体しかいないんだよね〜ここでは苦戦してるけど向こうはあっさりだからね。圧倒的実力差が目に見えるね〜まぁ卓河のイラストも描けてきてるから早めに出せるかも?」