アイディアル・ミラー・マジック☆ (前編)
よく漫画やアニメのナルシストキャラが「モテる男は辛いぜ」と臭いセリフは吐いているのを目にするだろう。
でも僕の場合はそのセリフが冗談じゃない。
なぜなら僕は、こんな人見知りな性格に見合っていない整った顔で生まれてきてしまったのだ。
小さい頃から「将来はモデルさんかしら~」とか、バレンタインデーには「お前はチョコたくさん貰えて良いよなー」とか、色々なことを言われてきた。ファンクラブ的なものが出来て嫌みを言われたこともあった。
女子に囲まれ男子に妬まれる。そんな日々が嫌で、自分の顔に大きな傷を付けてしまおうと思ったこともあった。でも、小心者な僕にはそんなことは出来なかったのだ。
―翌朝―
「ヒロトォォ!!起きなさい!学校遅刻するわよ!!」
ドアを破壊するような勢いで母親が入ってきた。
「…学校をお休みさせていただきます。」
「なんでだ!!熱でもあるの!?」
「違うけど…」
「じゃあ学校に行けばいいだろう!!そんなことより早く朝ご飯食べちゃいな!!」
朝から暑苦しいお母さんの態度に呆れて僕は必要以上に早く家を出てしまった。
とぼとぼ学校へ向かっていると少し前から聞き覚えのある笑い声が聞こえていることに気付いた。クラスの女子だ。いつも僕の席に群がってくる女子達だ。
朝から囲まれてしまっては僕の豆腐メンタルはぼろぼろに崩れてしまう。
よし、逃げよう。
僕は学校とは全然別の方向に全力疾走した。
アイディアル・ミラー・マジック☆ (中編)
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アイディアル・ミラー・マジック☆ (後編)
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