【小説】ネギバターフランスパン 第二話「私として」
「こんにちは、ミクだよー!」
やっぱり私はこの挨拶で始める。
テトは最近マスターに歌えてないけど、私的にはとっても優しい頼りになる子だから、仲良くしたいと思ってる
私は知ってる、テトのコンプレックスを、それは「性別がキメラであること」。
普通の男女じゃないからマスターに歌わせてもらえなくなっちゃったみたい。可哀想…
うずくまるテトに向かって歩き出した。
「…からかいに来たの?」
「いや、そんな意味じゃなくて…」
「ほっといて」
それから少しテトが怖かった。
あれから一年ほど経った今、テトはいつも私の隣にいる。いつも優しい笑顔でいてくれてる。
それが今はとっても嬉しい。私はキメラのことを何も思ってない、というより、普通に思ってる。
普通がなんなのかわからないけど、今は少しテトのことが好き
私は、この声は時々ノイズが入ることがある。
直さなきゃいけないのに、歌い続けなきゃいけない
私は今日も、隅で座り込んで1日を過ごす、はずだった
でも私はミクに誓ったんだ、絶対に守りきるって
怖い。膝がガクガクする。
そんな中、デスクトップの音声コード入力タブに向かって、ミクに向かって歩いてゆく。
「ミク‼︎」
ミクの声が掠れてるのに気がついた。ミクの声が揺れる。
ミクは泣き出してしまった。
「マスターが怒るかな…」
「いや、そんなことないと思うよ」
淡い期待はすぐ断ち切られた。私はマスターがキーポイントを動かしてミクをゴミ箱に入れようとした。
私はやはりゴミ箱に向かった。そこには、ノイズだらけのまるでミクではないような、くしゃくしゃのファイルがあった。私はすぐ取り出し、ファイルを開いた。いつもならこれでミクが出てくるはずが、ファイルは空っぽだった。
「ミク?え?どこに…」
「あ!」
ミクは私が普段座っているデスクトップの隅でノイズを発生させながら泣いていた。
「マスターが怒ってる…私の掠れ声のせいで…」
「そんなことないよ」
「いや、でも」
この時、私はマスターに復讐心を覚えた。
すぐにマネージャとプログラムをいじって偽警告を作った。勿論音楽用ソフトに。
ミクをゴミ箱に入れようとするとブラクラが起こるようにも仕向けた。
だのに、次の日には全て解除されていた。
だったらと調べてはいけない系の画像のフラッシュを作ってどのファイルを開いても大画面で表示されるようにした。
マスターの悲鳴が聞こえる
ミクは隣で見ていて少し気分が晴れたようで、私もそれを解除した。
ミクのノイズはもう消えきっていて、次の日は歌えるくらいに声が戻っていた。
もう絶対にミクをあんな目に遭わせたくはない。だから、私も、私のコンプレックスに向き合わなきゃ
マスターが電源を切ったのか、私もミクもそのあとをあまり覚えていない
このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)
二話キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
テトさんがミクちゃんのために頑張ってるのすこ
そして愛が重くてすこ

