空想小説「青鬼」 第4話 満面の美香
______やめなさいっ!!
と、大きな声がした。閉じていた片目を開けると、自分の眼帯を外そうとした男子生徒Aの手首を髪の長い女子生徒が掴んでいた。
男子生徒A「あぁ?何すんだよ?」
美香「その子嫌がってるじゃない!後、強引に他人の眼帯取ろうなんて何考えてるのよ!」
怒った表情で男子生徒Aに訴えると、男子生徒Aは
男子生徒A「はっ、たかが女ごときがデカい口叩くなよ!俺はこの手を弾く事しか抵抗する能がない雑魚厨二病よりも立場は上なんだよ!弱い奴は強い奴の言いなりになる!これが弱肉強食の世界なんだよ!分かったら手を」
離せ、と言い終わる前に、手首を掴まれた男子生徒Aが悲鳴を上げた。
男子生徒A「ぎゃああああああぁぁぁ!!!何だよこの力!離せ、離せぇ!!」
叫びながらそう言うと、手首を掴んだ女子生徒が口を開いた。
美香「その話を聞くと…強い奴が上で弱いやつが下、って言ってるものね。じゃあ__、」
そう言うと、その女子生徒は顔を上げた。その顔は___満面の笑顔だった。
美香「私は君よりも強いから私が上って事でいいのよね?」
氷河『いや待て待て、あまりにも笑顔で恐怖を覚えるんだが…』
男子生徒A「ちょ、おい!お前もボサっとしてないで手伝えよ!!」
男子生徒B「お、おう!」
男子生徒Bが女子生徒に殴りかかろうとした瞬間、その男子生徒Bはふっ飛ばされた。ふっ飛ばされた反対の方向を見ると、女子生徒があたかも今さっき蹴りをしたかのようなフォームになっていた。
美香「2対1をしようって言うの?いいわよ。ただし、骨が折れる覚悟で、ね…♪」
恐怖じみた声と顔を見た2人は恐怖にかられ、
男子生徒A「ひいいぃぃ!!!分かりました分かりました!!もうこんな事しないんで手を離してくださいお願いいたします!!!」
美香「ふっ、いいわ。でも、気をつけなさい。次こんな事をしようものなら…骨が折れる、だけじゃあすまないかもね…♪」
男子生徒AB「うわああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
二人の男子生徒はさっきまでの威勢はどこへやら、廊下へ走って逃げていってしまった。
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